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仮想サーバーで稼働するアプリケーションは平均で53.2%――IDCがITインフラ仮想化を調査

サーバー仮想化実施企業の半数以上でネットワーク、ストレージの仮想化も実施

 サーバー仮想化を既に実施している企業において、社内の全アプリケーション(PCやモバイルのアプリケーションは除く)のうち、仮想サーバー上で稼働しているアプリケーションの割合は平均で53.2%となった。

 2014年調査の49.2%から4ポイント上昇し、半数を超える結果となった。さらに、財務/会計管理システムや販売/顧客管理システムなど、基幹業務システムでのサーバー仮想化の導入率が2014年調査よりも上昇しており、仮想環境が拡大している

ネットワーク仮想化とストレージ仮想化の実施状況について調査した結果、サーバー、ネットワーク、ストレージ全てのITインフラリソースにおいて仮想化を実施している企業は28.3%になった。

 また、サーバーとストレージ での実施は16.1%、サーバーとネットワークでの実施は10.1%となった。一方で、サーバーだけ実施している企業は45.5%であった。

 つまり、半数以上の企業はサーバーのみの仮想化だけではなく、ネットワークあるいはストレージにおいても仮想化を実施している状況にある。

 2年前に実施した2013年調査と比較すると、サーバー以外の領域での仮想化実施率が大きく上昇している。このことから、IDCではITインフラ 全体での仮想化が着実に進んでいると考えている。

ネット仮想化の最大効果は「設定作業の軽減」、ストレージでは 「容量の有効活用」

 ネットワーク仮想化による効果が大きかった上位3項目として、「ネットワークの設定作業負担の軽減」「ネットワー クの冗長性/可用性の向上」「ネットワーク構成の柔軟な変更」が挙げられている。また、多くの仮想サーバーを運用している企業では「VLANの拡張」が上位に挙がっている。

 ストレージ仮想化による効果が大きかった上位3項目としては、「ストレージ容量の有効活用」「ストレージコストの削減」「ストレージ管理の一元化」が挙げられている。

 IDC Japan ソフトウェア&セキュリティリサーチマネージャーの入谷光浩氏は、「仮想化技術がITインフラ全体に適用されることで、コスト削減効果だけではなく、管理の効率化や一元化、柔軟性や拡張性の向上など、その効果がより大きく発揮されるようになる。ユーザー企業は仮想化ソリューションの導入を行っていく際、ITインフラ全体の観点からネットワークとストレージの仮想化についても検討していくことが必要である」と述べている。

参考資料:ITインフラセグメント別仮想化実施状況:2015年調査と2013年調査の比較(作成:IDC Japan)  

 今回の発表について詳細は、IDCが発行したレポート「2015年 国内インフラストラクチャソリューション市場ユーザーニーズ動向調査:ハイブリッドクラウドへの発展可能性」 にまとめられている。

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