「IoT Platform Factory パッケージ」は、IoTの導入に必要となるデータ収集・分析アプリケーション、セキュアなネットワーク、プライベートクラウド、産業機器やセンサー類に接続するデバイスをまとめて提供するサービス(図参照)。
クラウドサービスとして提供するため、個別システム構築に比べ導入に必要な期間が短く、ランニングコストも安価(月額22,450円~)であり、製造業における業務効率化やトータルコスト削減、製品やサービスの付加価値向上、ガバナンス強化などに貢献できるとしている。
「IoT Platform Factoryパッケージ」の特徴は次のとおり。
(1) クラウドベースのIoT導入でグローバルビジネスにも対応
産業機器やセンサー類から取得したデータを、NTT Comのクラウド基盤「Enterprise Cloud」に集積することで、工場と工場の間、あるいは工場と本社オフィスの間などでデータの共有・活用を行うことができる。
例えば、自社工場においては、本社や出張先などから各工場の稼働状況をリアルタイムにモニタリング可能となるため、スピーディーな計画変更指示やトラブル対応支援、ガバナンス強化やコンプライアンス強化などに役立つ。また、各地の工場にモニタリング要員を配置する必要がなく、本社などの1か所に集約してモニタリングできるため、リソース配分の効率化にもつながる。
エンドユーザの工場に産業機械などの製品を提供している企業においては、自社製品のモニタリングによるリモートメンテナンスや、製品開発へのフィードバックなどにより付加価値向上に役立つ。
(2) IoT導入において決定的に重要なセキュリティ課題を解決
インターネットに接続された機器は、常にサイバー攻撃の危険に晒される。そこで、NTT Comはインターネットを介さない企業向けモバイルネットワーク(「Arcstar Universal One モバイル」)を接続回線に用い、プライベートクラウドに直結することで重要な情報を扱うことができるセキュアなIoT環境を実現した。
(3) IoTをスモールスタートしたい場合にも対応したパッケージング
接続回線がモバイルであるため、敷設工事などが必要な固定回線に比べ大幅に短い期間での導入が可能。また、あらかじめサイジングされたパッケージで提供するため、IoTを手早くスモールスタートで始めてみたい場合にも最適。
(4) 高機能な製造企業向けのアプリケーションをラインナップ
データ収集・分析アプリケーションにおいて豊富な導入実績を持つシュナイダーエレクトリック社の「Vijeo Citect」(SCADA:Supervisory Control And Data Acquisition)およびジェイティ エンジニアリング社の「JoyWatcher」(SCADA)をパッケージに組み入れて提供。
なお、6月には「IoT Platform Factory パッケージ」のアプリケーションラインアップ追加を予定している。また、「IoT Platform」は今後、第2弾として自動車向けのパッケージを7月に、第3弾として各種機器・製品向けのパッケージを9月に提供開始する予定。