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SaaSのチャンレートを下げるためにベンダーが取り組むべきこととは

 先日ラスベガスで開催されたSuiteWorld 2019の2日目の基調講演では、グローバル・フィールド・オペレーション担当シニア・バイスプレジデントのジェーソン・メイナード氏が登壇し、同社のSaaSを利用している顧客向けにビジネスリサーチ結果の提供とベンチマークサービスを行う「NetSuite Brainyard」のサービスを開始すると発表した。

SaaSの利用結果から得られる知見を顧客に還元するBrainyard

 メイナード氏
メイナード氏

 NetSuite Brainyardは、NetSuiteを利用している世界16,000社のユーザーが実際にサービスを利用したデータを用い、企業が成長を促進するためのビジネス調査の結果、さまざまな指標における企業のベンチマークデータ、さらに業績分析およびアドバイスを提供するものだ。ベンチマークデータは16,000社のNetSuiteユーザーから得られる洞察と、業界に特化したデータから得られる企業のビジネス動向のデータ、さらには企業を運用していく上で参考になる各種KPIデータなどが提供される。また業績分析とアドバイスでは、企業のリソースの最適な配置や、ベストプラクティスの情報、KPI分析などから得られる知見をもとにした組織改善のための実践的なアドバイスやガイダンスなども提供される。

「知識の定義がおろそかになっています。仮に企業活動における素晴らしいリサーチを行っても、その結果を適切に共有できなければ意味がないのです」とメイナード氏は言う。これは企業活動における知識の共有の問題だとも指摘する。SaaSの利用が進み、ユーザー企業がサービスを利用すればSaaSベンダーにはさまざまな利用結果データが蓄積される。それを分析することで、ベンダーは多くの知見が得られることになる。そのようにしてベンダーが独自の知識を持ったとしても、それがベンダー内に隠れたままで、顧客に還元できなければメリットは生まれない。また多くの場合、ベンダーが持っている知見は抽象的で具体性に欠けているという。

 そこでNetSuiteでは、16,000社におよぶ企業にサービスを提供してきた経験を、ユーザーに分かち合いたいと考えた。BrainyardはSuiteSuccessに組み込まれており、NetSuiteのユーザーはBrainyardで提供される知見に無償でアクセスできる。提供される知見は、たとえば業界ごとにデータ分析した結果として用意される。そうすることで、自社の状況が業界の中でどのような位置づけにあるかをユーザーは容易に確認できるようになるのだ。提供される知見は、業界の専門家の知識を取り込んだものとなり、ビジネス調査の結果などは動画やテキスト記事などの形でも提供される。

 ベンチマーキングの提供では、16,000社の顧客のインサイトを取り込んで、各種KPIに基づいて自社の状況を評価できる。KPIに対し顧客のトップ25%の結果と業界平均を示し、それらに対し自分たちがどこに位置づけられるかが画面上ですぐに把握できるのだ。たとえば請求書の発行タイミングが全体平均とトップ25%の企業では何日になっており、自社がそれらに対し平均何日となっているかが画面上で簡単に分かるようになる。「こういった結果を見て、企業が成長するための1つの知識として役立てて欲しいのです」(メイナード氏)

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SaaSの利用データを顧客にいかにして還元し離脱率を下げるか

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

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