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【インタビュー】デジタル時代、システムトラブルがビジネスの命取りになる前に――。やるべきこととは?

 2017年に創業し、ソフトウェアの品質保証を専門とするSHIFTグループの一員として、企業が抱える大規模システムのトラブルシュートやシステム性能改善サービスを提供しているAiritech株式会社。どんなトラブルでも必ず原因を解明するシステムの救命救急医として大きな信頼を得ている同社の代表取締役 山崎 政憲氏に、今、現場で何が起きているのか、トラブルシュートの最前線について、話を聞いた。

システムトラブルに対応できていますか?

——まずは御社で提供されているサービスのご紹介をお願いします。

 Airitechは2017年に創業しました。私たちの特徴は、インフラからミドルウェアやアプリケーションまで、特定の領域に制限することなく、システムトラブルであれば何でも対応するゼネラリストであるということです。大体30名ほどのメンバーで、トラブルシュート、負荷テスト、開発などを行っています。

 例えば、何か問題が起きたときに、関係者が顔を突き合わせて話し合いをすると、「自分のところは問題ない。そっちが悪いんじゃないか?」と責任の押し付け合いになる。各社の力関係で話が一向に前に進まず、原因がどこにあるのかさえもわからないまま、お手上げ状態になることは、珍しくありません。そんなときにしがらみのない第三者として私たちが間に入ることで、客観的に問題箇所を特定し問題解決の検討に着手できるようになります。

——実際によくあるトラブルとしては、どんなものがありますか?

 “どうしても性能が出ない、誤作動が発生する”といった場合に、この製品のバグじゃないかとベンダーに問い合わせても、「バージョンが古いから、最新にしてから問い合わせてください」と突き返されるケースですね。しかし、それでは製品のバージョンアップにコストがかかるし、周辺システムへの影響も計り知れない。そんな八方塞がりの状態であっても、“明らかに提供されているライブラリのバグであって、バージョンの問題ではない”という証拠をかき集めて、提示することで、ようやく話が前に進むようになる、ということはよくあります。ベンダーの話を鵜呑みにして、とりあえずバージョンを上げ続けていては、全部作り直しになってしまいます。お客様と一緒にベンダーのところへ行って、不具合状況を報告して直してもらうための交渉をすることもあります。

——システムトラブルの発生について、近況はどのようでしょうか?

 対応する案件は増加しています。最近は特に、パフォーマンスが出なくなってきたときに、どこがネックでどう対処すればいいのかわからないまま、やみくもな運用対処で走り続けようとするお客様が増えているように思います。

 デジタルトランスフォーメーションが進んで、今はどの企業でも大きなITシステムを抱えていますから、業種にはあまり偏りはないですね。どの業界も事業とITが切っても切り離せなくなっていますから。

出典:Airitech作成[画像クリックで拡大表示]

 一昔前なら「社内システムだから少しくらい遅くても、まぁいいか」という風潮がありましたが、今はシステムを使う社員の目も肥えてきているし、業務効率に大きな影響を与えるので、どうにかしたいというご相談も多いです。

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

フリーライター。IT系企業のマーケティング担当を経て2010年8月からMarkeZine(翔泳社)にてライター業を開始。2011年1月からWriting&Marketing Company 518Lab(コトバラボ)として独立。共著に『ひとつ上のFacebookマネジメント術~情報収集・人脈づくり・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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