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バックアップ新時代

今後データ保護戦略はますます重要に 改めて知るバックアップの良いところ

 本コラムはいよいよ今回で最終回となりました。今回は原点回帰で「バックアップの何がよいのか」「どんなよい点があるのか」について紹介します。

バックアップの良いところは?

 バックアップ新時代と題した本連載は今回で最終回となります。連載の中で新たな局面を迎えているバックアップについて、「データのコピーを(バックアップとして)取得して、何かがあったら戻す」という、今までの単機能な意味合いでのバックアップというイメージからの脱却を図ることを第一の目的としていました。

 そのため現状のトレンドや世界の潮流などを踏まえつつ、デジタルトランスフォーメーション(DX)時代やクラウドへの対応を見据えた、バックアップを含むデータ保護対策についてキーとなる様々な機能について解説してきました。最後となる今回は「バックアップの良いところをたくさん紹介」というテーマで締めくくろうと思います。

 昨今多くのバックアップソリューションを提供しているベンダーが、さまざまな機能をコンセプトとして発表、もしくは実装していますが、その中から「インスタントリカバリ」、「ストレージ連携」、「ランサムウェア対策」、そして「統合管理」といったキーワードについてそれぞれの機能の有効性を紹介します。

インスタントリカバリ

 インスタントリカバリとは仮想化環境でのリストアにおいて、バックアップデータの復元をバックアップシステム上の領域で行い、そのデータストアを直接ハイパーバイザにマウントして、仮想マシン及びデータベース等を即時利用できる状態にする機能です。

ルーブリック・ジャパン作成

 従来のリストアと比較した場合、従来の方法はハイパーバイザのデータストアに対してリストアを行うため、仮想マシン辺りのサイズも数百GBからTBまで肥大化する傾向にあり、リストア時のデータ転送における時間とトラフィックもこれに比例して増加します。

 しかしインスタントリカバリは短時間での復旧を可能にします。そして長時間のデータ転送に伴うトラフィックの占有やデータ転送中の失敗など、リストア時の副次的な障害を低減し、かつ迅速な復旧が可能となります。

 リストア作業全般においては、緊急時であっても一定の計画、実行、確認といったプロセスを待機するしかない復元までの時間を、インスタントリカバリで短縮できることはRTO(Recovery Time Objective/目標復旧時間)短縮につながり、最終的なサービスへの影響を最小限に抑えることに大きく貢献できる機能といえます。

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ストレージ連携

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この記事の著者

佐藤 昭知(サトウ アキトモ)

ルーブリック・ジャパン株式会社 フィールド・マーケティング・マネージャー日本のインターネット普及期よりITインフラやセキュリティ系企業に携わり、直近ではエンタープライズIT分野の特にセキュリティやデータ管理のスタートアップベンダー数社の立ち上げを経て、2018年からルーブリック・ジャパン株式会社にて...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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