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MySQLとHeatWaveが切り開くオープンソース・データベースの新基準

HeatWave ML:機械学習アプリケーション開発のための新機能

第8回


 MySQL HeatWaveに機械学習アプリケーションのための新機能HeatWave MLが追加されました。第8回はこのHeatWave MLがもたらす機械学習アプリケーション開発への影響について解説します。

HeatWave MLとは

 2022年3月末のオンライン・イベントOracle LiveにてMySQL HeatWaveの機能としてHeatWave MLが追加されることが発表されました。HeatWave MLはMySQLサーバー内のデータを移動せずに機械学習の処理を可能とする仕組みを提供します。

 機械学習といえばPythonでのプログラミングが一般的ですが、HeatWave MLのアプリケーションからのインターフェースはMySQLのSQL関数として提供されているため、MySQLを利用するアプリケーションの開発エンジニアにとっては利用しやすくなっています。MySQLに接続してSQL文を発行するだけで機械学習がおこなえるため、プログラミング言語を問わずに利用しやすいというメリットもあります。

 MySQL HeatWaveは分析処理を高速に実行できるため、機械学習の前処理に利用できます。クエリアクセラレータとしてのHeatWaveに機械学習の仕組みが加わることによって、包括的な機械学習のためを環境を簡単に構築できます。またMySQL HeatWaveをご利用のお客様はHeatWave MLの利用のための追加料金はかかりません。

HeatWave MLの根幹を支えるオラクルのAutoML

 機械学習の活用のためにはデータサイエンスの専門知識や期待した成果を得るための試行錯誤が必要となるケースが多くあります。機械学習のモデルのトレーニングでは数多くのアルゴリズムやモデルから最適なものを選択し、アルゴリズムに応じたハイパーパラメーターのチューニングや複雑な作業になりがちな特徴量エンジニアリングを繰り返していくことが求められます。またコンセプト・ドリフトと呼ばれる時間経過などによるデータの意図しない変化の検出と対応も課題となり得ます。このため機械学習によってデータの解析や予測を行いたいと考えても、課題の多さや複雑さから断念するケースや活用しきれないこともあります。

 HeatWave MLではこのトレーニングをOracle AutoMLにより完全に自動化しています。機械学習になじみの浅いユーザーから機械学習エンジニアまで、幅広い層がOracle AutoMLによってトレーニング済みのモデルを簡単かつ効率的に生成可能としました。なおHeatWave MLでは2021年4月現在はOracle AutoMLが持つ機械学習のなかでも教師あり学習の分類と回帰をサポートしています。

  • 教師あり学習:データから導かれる正解となる結論を含んだデータセット=トレーニングデータを学習し、新たに与えられたデータ=テストデータに対する評価を行う
     
  • 分類:入力されたデータを複数のクラスに分類 例) サブスクリプション契約者の解約率の予測、Eメールがスパムか否かの判定
     
  • 回帰:入力された連続した値に対する次の値を予測 例) 売上予測、住宅価格の予測

次のページ
HeatWave MLでの「トレーニング」「推論」「説明」

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この記事の著者

梶山隆輔(カジヤマリュウスケ)

日本オラクル MySQL Global Business Unit Asia Pacific & Japan担当 MySQLソリューション・エンジニアリング・ディレクターオラクル社において、MySQLのお客様環境への導入支援や製品の技術解説を担当するセールスコンサルタントチームのアジア太平洋地域リーダー。多国籍なM...

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