データストリーミングプラットフォームを提供するConfluentは、4月25日に年次イベント「Kafka Summit in London 2022」を英国・ロンドンで開催した。
Confluentは米LinkedInでオープンソースの「Apache Kafka」を開発したメンバーが、2014年に米国で創業した企業。昨年4月には日本法人も設立され、事業展開をおこなっている。同社は「Set Data in Motion(躍動するデータ)」をミッションに、データのストリーミング処理プラットフォームを展開しており、今回の年次イベントは、開発者、アーキテクト、データエンジニア、DevOpsのプロフェッショナルなどを対象として、ストリーミングデータの見識を広めるために開催された。
キーノートでは、Apacheのオリジナル共同制作者の一人で、Apache Kafkaの生みの親でもあるConfluentのCEO兼共同創業者のJay Kreps氏、Wix.comのCTO兼共同創業者 Avi Perez氏が登壇。
Jay Kreps氏は、時々刻々と生成されるストリームデータを逐次処理するKafkaがどのような構成で動いているかの詳細を紹介し、「Kafkaは様々なアプリケーションやデータシステムをつなぐ中枢神経系のような役割を担う」(Kreps氏)と語り、古典的なデータ処理技術と異なるストリームデータの処理が生み出す価値について解説した。さらに、「ストリーミング(Streaming)」「分散(Decentralized)」「宣言型(Declarative )」「開発者志向(Developer-Oriented)」「統治と観察可能性(Governed &Observable)」からなる「モダン・データフローの5原則」を紹介した。また、航空機ビジネスのユースケースとして、フライトデータと顧客データ、予約データなどの異種のデータが複雑に連携し、遅延したフライトの状況から影響を導き出し、シンプルなストリーミングデータとして処理される「データ・パイプライン」の様子などが紹介された。イベントはロンドンで25日から26日の2日間、Airbus、Airbnb、 Deutsche Bankなどによるブレイクセッションを交えて開催されている。