日本オラクルは、日清紡マイクロデバイスが国内外の子会社に同一のERPを導入し、「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」を採用したと発表した。日清紡マイクロデバイスは、販売、購買、在庫、原価計算、会計、生産計画・管理および経営管理までを「Oracle Fusion Cloud Applications Suite」で行うとしている。
日清紡マイクロデバイスは、2022年1月に日清紡グループの新日本無線とリコー電子デバイスが統合して生まれた企業だ。統合後は2社の旧来システムが並行しており、業務の重複や情報の分断により、顧客ニーズへの迅速な対応や意思決定が困難だったという。そこで両社のリソース（開発・営業・生産）を一元化するため経営基盤の刷新を決断。
最新テクノロジーの取り込みや変化対応への柔軟性、俊敏性が高いことも評価され、今回採用に至ったという。これにより、統合されたシステムでオペレーションを確立でき、業務の標準・効率化に加え、開発・営業・生産を一元管理することも可能に。また、事業セグメント横断で統一した生販在計画を管理でき、需給調整機能により生販整合体制を強化し、在庫適正化や棚卸資産の圧縮が可能になるとしている。
今回市況産業の見込み生産および個別受注設計生産への対応を行い、フロントからの生産・販売・在庫計画と生産の実行系であるサプライ計画、生産管理、調達までを連動。将来的には、販売管理（SFA）・設計から生産へのモノづくりプロセスの連動、品質保証体制の強化を目指すとしている。
本発表にあたり、日清紡マイクロデバイスの代表取締役社長である田路悟氏は次のように述べている。
「事業統合にともない既存システムをつなぎ事業を継続してきましたが、業務効率や外部委託含めたグループ全体でのサプライチェーンの最適化における課題が顕在化してきました。そこで将来の統合された業務に対し全体最適の視点でシステムを再構築するという結論に至り、PureなSaaSによる将来的な拡張性、半導体業界での実績を評価し、『Oracle Fusion Cloud Applications Suite』を採用しました。経営目標であるアナログソリューション・プロバイダーの地位を確固たるものにし、持続的な成長を支えることのできる経営基盤として最大限活用していきます」
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