2026年10月26日(現地時間)、米国ラスベガスで「Oracle AI World」が開幕した。Oracle CloudWorld」から名称を改めて2年目となる。2日目の基調講演とそれに続くSpotlight講演で示されたのは、生成AIをチャットで試す段階を終え、自律的に判断して動くAIエージェントを業務とインフラの中核に据える姿だ。共同CEOのクレイ・マグワイク氏とOpenAI CEOのサム・アルトマン氏の対談、OCIプレジデントのマヘッシュ・シャガラジャン氏の講演などから、エンタープライズITに起きつつある“変化”を報告する。
社内コードの7割をAIが書く、Oracleの現在
基調講演の冒頭でクレイ・マグワイク氏は、Oracleがかねてより掲げる「AI Changes Everything(AIはすべてを変える)」という言葉をあらためて持ち出した。アイデアを成果に変えるまでの間にある専門知識、コスト、時間といった摩擦を、AIはかつてない速度で減らしている。その裏付けとして示したのは、顧客の事例ではなくOracle自身の変化だった。
示された数字は具体的だ。世界中から寄せられるサービスリクエストの解決時間は平均3時間半から16分に短縮。新しい製品アイデアを本番環境にデプロイするまでの期間は、9ヵ月以上から6週間になった。製品やサービスの脆弱性を見つけて修正するまでの時間も、半年前と比べて10分の1になったという。
中でも目を引くのが、社内で書かれるコードの70%以上をすでにAIが生成しているという数字だ。マグワイク氏は「社内で書かれるソフトウェアの大半は人間ではなく、AIが書いている」と述べた。プログラミングを学んだことのない社員が自然言語で指示を出し、自分の業務課題を解決するアプリケーションを作り始めているという。ソフトウェア開発は一部の専門家の仕事から、社員一人ひとりがアイデアを形にする手段へと変わりつつある。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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