Recursiveは、サウジアラビア王国最大の医療研究機関であるキング・アブドラ国際医療研究センター(以下、KAIMRC)と、結核の早期スクリーニングを実現する、高度なAIシステムの共同開発に向けた覚書を締結した。
KAIMRCは、サウジアラビア王国のサウード・ビン・アブドゥルアズィーズ保健科学大学の一部である他、専門病院や移植センター、一次医療から三次医療施に至るまで広範囲にわたる医療ネットワークをサウジアラビア国内全域に展開する同国の国民衛生局(以下、MNGHA)の傘下組織でもあるという。
Recursiveは、KAIMRCの科学者およびMNGHAの医師と連携し、胸部X線画像データを活用した結核のスクリーニングと検出を迅速化するAIシステムの開発に取り組むとしている。同協働により、診断と治療も迅速化することで、結核による死亡リスクを低減するとともに、感染拡大の防止を目指すとのことだ。
また、同協働を通じて、サウジアラビアにおける結核の診断能力を向上させるのみならず、結核がもたらす負担が大きい他地域でも応用可能なAIモデルの構築を進め、将来的には規模を拡大して展開することも視野に入れているという。加えて、AIとデータサイエンスを活用した同取り組みを他の感染症にも応用し、世界の医療システムを強化し、公共医療のさらなる進展を促進できるイノベーションの推進にも寄与できることを期待しているとのことだ。
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