SAS Institute(以下、SAS)は、合成データのパイオニア企業であるHazyの主要ソフトウェアを買収したと発表した。
同戦略的買収により、SASは、将来的なSAS Viyaとの統合機会も見据えた、より強固で安全なAIアプリケーションを提供するという。Hazyの合成データ機能を統合することで、SASはデータの可用性やアクセス、品質に関する問題を解消し、顧客が高度なリサーチに取り組める環境を提供するとしている。
HazyのテクノロジーをSAS Data Makerに統合することで、SASの顧客は、次のような優位性を得られるという。
- イノベーションやリサーチ力の強化:豊富な合成データセットへのアクセスが可能になり、新たなチャンスやブレイクスルーの創出が可能に
- 市場投入期間の短縮:高品質な合成データを迅速に生成することで、AIプロジェクトの開発サイクルを加速
- 信頼できるAIシステム:強固な合成データプロセスと多様な合成データセットによって、組織は倫理規定を遵守する信頼性の高いAIシステムの開発が可能に
- データプライバシーとセキュリティの強化:個人を特定可能な実データを公開することなく合成データを生成し、組織は安心して業務を遂行可能に
- コスト削減:コストのかかるデータ収集方法への依存を最小限に留め、分析のためのデータへのアクセスを容易に
なお、今回の買収によって強化されたデータソリューションは全世界で提供予定であり、初回プレビュー版の提供は2025年初頭に開始予定だとしている。
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