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新時代のデータベース「NewSQL」── TiDBに見るその魅力と可能性(AD)

NewSQLが急速に支持を拡大する理由は?──新定番「TiDB」がもつ“ユニークさ”から探る

第1回:「NewSQL」とは何か?その魅力をTiDBから探る

 この連載は、2020年代に入って普及が進んでいるデータベースの新たな潮流「NewSQL」の魅力と可能性について、その有力な製品である「TiDB」にフォーカスして探ることを目的としている。TiDBは2015年に創業されたPingCAP社が開発するデータベースであり、全世界で3,000社以上に導入されており、NewSQLの中でも高い人気を誇る製品だ。「db tech showcase」の来場者アンケートによる「今後利用したいデータベース」で、2022年から3年連続で1位を獲得している。第1回では、そもそもNewSQLとはいかなる特徴とアーキテクチャを持った製品であり、どこに革新性があるのかを解説していく。第2回では、TiDBが利用されているユースケースを見ながらどのような用途に向いた製品であり、どういうメリットがあるのかを考えたい。第3回では、TiDBが強く推進するHTAPというコンセプトが持つ可能性について検討する。

NewSQLは何が“New”なのか?  従来DBとの違い 

 2024年12月、AWSがre:Inventで「Amazon Aurora DSQL」を発表した。久々にAI以外の大きなアップデートということもあり広く注目を集めた。DSQLは、NewSQLと呼ばれる製品に位置づけられるが、“New”SQLは何が新しいのだろうか。

 先に答えを言ってしまうと、実はNewSQLに固有の新機能はない。そのため海外ではそのアーキテクチャから「分散データベース(Distributed Database)」と呼ばれることもある。しかし、既にNewSQLという名前も人口に膾炙しているため、本稿では以後この用語を使う。

 NewSQLは、LinkedIn、Pinterestなどグローバルに展開するメガサービスや、国内でもメルカリ、カプコン、DMM.com、mixi2、楽天など有名企業やサービスが多く採用しており、実は私たちも知らないうちにNewSQLの恩恵を受けているのだ(今挙げたのはいずれもTiDBのユーザーである)。その仕組みと革新性を理解するのが第1回の主題である。

RDB・NoSQL・NewSQLの違い

 現在、データベースの選択肢にはRDB、NoSQL、NewSQLという3つがある。これらの特徴を比較表にまとめると、以下のように表わせる。

クリックすると拡大します

 RDBとNoSQLの間にはトレードオフの関係があることが見てわかるだろう。NoSQLは水平スケーラビリティを持つが、クエリ言語やACIDトランザクションがないという欠点を持つ[注1]。一方、RDBにはこうした便利な機能は充実しているが、スケーラビリティ(特に更新のスケーラビリティ)に限界がある。

 これに対して、NewSQLはいずれの特性も満たす。いわばNewSQLは、RDBとNoSQLの間の対立関係を止揚するために考え出された「スケーラブルRDB」と言える。なぜNewSQLはRDBとNoSQLのトレードオフを克服することができたのか? そこには一つの技術革新がある。

[注1] 厳密に言うと、この表には少し補足が必要である。というのも、上3つの軸で見ると近年のRDBとNoSQLは似通ってきているからである。たとえば「Apache Cassandra」を例にとると、CQLというクエリ言語やスキーマ定義を備えるようになってきている。Amazon DynamoDBのようにACIDトランザクションをサポートするNoSQL製品もある。またRDBの方もJSON型をサポートして半構造化データを扱えるようになってきている。

次のページ
NewSQLのアーキテクチャ──「分散DB」と呼ばれる所以

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この記事の著者

ミック(ミック)

データベース分野におけるエンジニアとして20年以上のキャリアを持つ。特に大規模データを扱うBI/DWHでの開発経験が豊富で、性能設計やパフォーマンスチューニングを得意とする。2018年より3年間、米国シリコンバレーにて先進技術の調査に従事。2025年現在は、会社全体の技術戦略の策定に従事している。D...

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