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ミック氏が解説、大手ベンダーも参入する「NewSQL」の価値とは?8つの事例から見る強みと可能性

MySQL互換性を持つ「TiDB」や日本に未進出のダークホース「CockroachDB」の活用事例

勘定系システムにGoogle Cloud上のSpannerを採用したみんなの銀行

 続いてミック氏は、NewSQLのユースケースを紹介した。まずあげられたのが、NewSQLの本来の目的である「ハイパースケールRDB」としての利用事例だ。アメリカのフードデリバリーサービス提供企業であるDoorDashが運営するオンラインコンビニエンスストア「DashMart」は、高負荷リテールECの領域でNewSQLを導入した。DashMartは、従来利用していたAurora PostgreSQLでは在庫更新の負荷に追いつかないという課題に直面していた。その結果、過剰販売や買い控えが発生し、ユーザー体験が著しく低下したうえ、機会損失が発生していたという。この課題を解決するために、CockroachDBと「Apache Kafka」を組み合わせて、1秒あたり120万クエリを処理できる環境を作り上げた。これは、一旦データベース(CockroachDB)でデータを永続化して、後続のサービス群に非同期でデータを送信する「トランザクショナルアウトボックス」と呼ばれる処理パターンの一例となる。

 また、インド最大のECサイト「Flipkart」も、高スループットリテールECの領域でNewSQLを導入した。Flipkartは、4億人の利用者と1日1000万件ものページビューを抱えており、700以上のMySQLクラスタにおける書き込み処理のボトルネックや可用性の課題に直面していた。この事例ではTiDBを活用し、コンピューティングレイヤーとストレージレイヤーを独立してスケールできるようにしている。これにより、読み込み・書き込み両方の処理を動的にスケールさせることが可能となった。また、Kubernetes上にノードがデプロイされていることで、ノード障害時の自動復旧(高可用性)も実現している。

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 高可用性およびクラウドネイティブなシステムとしてのユースケースには、みんなの銀行での事例が紹介された。同行は、勘定系システムにGoogle Cloud上のSpannerを採用。大阪と東京の2拠点でのアクティブ・アクティブ構成により、SLA99.999%の極めて高い可用性を実現した。この構成は現在、他のデジタルバンクにも展開されつつあり、クラウドネイティブな勘定系を構築するうえでの一つの参照点になっている。

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 イギリスのFinTech企業であるForm3は、NewSQLの活用によりマルチクラウドへの対応を実現させた。Form3では、規制当局からの要請で特定のクラウドプラットフォームに縛られないシステムが求められていたため、CockroachDBをAWS、Azure、Google Cloudの3つのクラウドにKubernetes上でデプロイし、マルチクラウド対応を実現。「マルチクラウドは開発・運用コストが膨らむため日本ではまだ一般的ではないが、グローバルでは既に興隆しているトレンドであり、将来的には日本でも政府からの規制によって対応が必要となる可能性もある」とミック氏は指摘した。

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Netflixなどの事例から見る、NewSQLの“新たな強み”

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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