SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

  • Security Online
  • DB Online
  • ニュース
  • 新着記事一覧
  • イベント

    コスト高にならない「Oracle Database」クラウド移行の方策ー35年の知見からOCIと最新PaaSを徹底解説! powered by EnterpriseZine
    2025年10月17日(金) オンライン開催

    Security Online Day 2025 秋の陣
    2025年9月4日 (木) ~ 5日 (金) オンライン開催

    • IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

      IT部門から“組織変革”を~気鋭のトップランナーを訪ねる~

    • SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

      SaaS ERP最前線──適者生存の市場を勝ち抜く企業はどこに

    • Next エンタープライズAI

      Next エンタープライズAI

    • 酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

      酒井真弓の『Enterprise IT Women』訪問記

  • ブログ

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

コスト高にならない「Oracle Database」クラウド移行の方策ー35年の知見からOCIと最新PaaSを徹底解説! powered by EnterpriseZine

2025年10月17日(金) オンライン開催

Security Online Day 2025 秋の陣

2025年9月4日 (木) ~ 5日 (金) オンライン開催

Enterprise IT Women's Forum 2025 KANSAI

2025年9月2日(火)大阪開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2025年夏号(EnterpriseZine Press 2025 Summer)特集「“老舗”の中小企業がDX推進できたワケ──有識者・実践者から学ぶトップリーダーの覚悟」

DB Press

ミック氏が解説、大手ベンダーも参入する「NewSQL」の価値とは?8つの事例から見る強みと可能性

MySQL互換性を持つ「TiDB」や日本に未進出のダークホース「CockroachDB」の活用事例

 近年、RDB(リレーショナルデータベース)とNoSQLのトレードオフを解消する技術として、「NewSQL」と呼ばれる製品群が大きな注目を集めている。「TiDB」「YugabyteDB」「CockroachDB」といったスタートアップ企業の製品だけでなく、最近ではAWSが「Aurora DSQL」を正式リリースするなど、活況を呈している分野だ。本稿では、2025年7月10日〜11日に開催された「db tech showcase 2025 Tokyo」の講演でミック氏が解説した、NewSQLの全貌と具体的なサンプルケースについて紹介する。

データベースの歴史から辿るNewSQLの本質

 「NewSQL」は、既存のデータベース技術であるリレーショナルデータベース(RDB)とNoSQLの利点を組み合わせ、それぞれの課題を解決することを目指した新しいデータベースカテゴリーだ。海外では、「分散データベース」や「分散SQL」と呼ばれることもある。ミック氏はそんなNewSQLの動向について、データベースの歴史から順に説明した。

ミック氏

 データベースの歴史は、大きく3つの時代に区分される。2000年代後半まではRDBの全盛期で、これにはSQLが利用できテーブル定義が可能、ACIDトランザクションをサポートしているという利点があった。一方、水平スケーラビリティや高可用性アーキテクチャの確保には課題があった。

 2010年代には、高可用性と水平スケーラビリティが強みの「NoSQL」が登場した。しかし、ACIDトランザクションの欠如やSQL、テーブル定義の制限といったトレードオフがあった。そして2020年代に入り、RDBとNoSQLの“良いとこ取り”をしたNewSQLが利用されるようになった。

 NewSQLの“新しさ”は、RDBが持つリレーショナルなテーブル定義、ACIDトランザクション、SQLインターフェースの良さを維持しつつ、スケーラビリティと分散データベース構成による高可用性を両立できる点にある。これは、コンピュート層とストレージ層を分離し、書き込みを分散構成で受け取れるアーキテクチャを採用することで実現されているという。

 具体的には、複数のノードでデータを複製・同期するログレプリケーションを用いて、過半数のノードからの同意を得て書き込みを成立させることで、従来のマスターノードがボトルネックとなっていた書き込み処理のスケーラビリティの問題を解決している(分散合意アルゴリズムRaftが利用されることが多い)。これにより、NewSQLは読み込みと書き込みの両方をスケールさせることが可能となった。

活発化するNewSQLの市場動向、各社のアプローチを比較

 NewSQLの主要なプレーヤーとしては、まずGoogleの「Spanner」があげられる。そこから、Yugabyteの「YugabyteDB」、PingCAPの「TiDB」、Cockroach Labsの「CockroachDB」といったNewSQLが登場した。これらは、Spannerに影響を受けて開発された製品である。

 それぞれの製品の特長について見ていこう。PostgreSQLに互換性を持つNewSQLデータベースが多い中で、TiDBはMySQL互換性を持つ点が特徴的だ。CockroachDBは「ゴキブリのようにしぶとい」という名前に由来し、その名のとおり堅牢性が求められる大規模サービスで利用されているが、まだ日本には進出していない。

クリックすると拡大します

 近年では、AWSの「Aurora DSQL」のローンチや「Oracle Database 23ai」によるRaftベースの分散構成のサポートなどに見られるように、大手ベンダーもNewSQL市場に参入しており、市場の動きが活発化しているとミック氏は語る。なかでもAurora DSQLは、マルチリージョン構成で5ナイン(99.999%)の可用性を謳っており、堅牢性とハイパフォーマンスの両立を目指している。

次のページ
勘定系システムにGoogle Cloud上のSpannerを採用したみんなの銀行

この記事は参考になりましたか?


広告を読み込めませんでした

広告を読み込み中...

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DB Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/22473 2025/09/01 08:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング