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カメラアクセサリー3,000点の需要予測を自動化したニコン:R&D部門が先導した柔軟な開発の舞台裏

Databricksで刷新したシステム開発プロセス。高精度な需要予測をいかにして実現したのか

AI予測が難しい“3割の壁”、どう乗り越えたか

 このような背景から、データとAIを活用したカメラアクセサリーの需要予測を自動化するプロジェクトが立ち上がった。2024年5月ごろには需要予測値の計算を開始していたものの、販売数があまりに少ない品目は需要予測の計算が難しく、当初自動化できたのは全体の7割だったという。「現場担当者からは『残り3割の予測値を手作業で計算しなければいけないのであれば、すべての品目の数値を自分で確認したい』という声が上がりました」と当時の課題を振り返る。

 西野氏とともに今回の取り組みを率いた欧陽和雅氏は、「色々と検討した結果、これまで手作業で行っていた需要予測を、単一な手法で自動化することは非常に難しいと分かりました。そこで、需要予測の過去実績を参考に、アクセサリー単位で最も精度の高い需要予測モデルを自動選択する仕組みを構築しました」と話す。そこで選択された最適なモデルによって、需要予測が行われるフローだ。

 新たな需要予測モデルには、カメラアクセサリーの売上実績とあわせて、カメラ本体の需要予測データも用いられる。これらのデータをもって販売計画の数字にどう落とし込んでいくかを検討し、自動化のプログラムを組んでいったと欧陽氏は話す。

株式会社ニコン 先進技術開発本部 数理技術研究所 第三研究課 欧陽和雅氏

 当時、最大の障壁となっていた“販売数が極端に少ない”アクセサリー品目の需要予測に関しては、意外にもシンプルな手法でカバーできたという。

 「アルゴリズムで複雑な計算を行うのではなく、過去一定期間の合計販売数を、そのまま将来の予測需要の合計値としました。直近の予測値には過去の計画をそのまま当てはめています。また、先の期間の予測値には、合計値から過去の計画を引いて平均した数値を入れています」(欧陽氏)

 当初、現場の担当者は同様の手法で予測値を計算しており、そのやり方をシステムにも取り入れたところ、手作業と同等の精度を実現できたのだという。

 こうして作り上げた需要予測システムによって、99%のカメラアクセサリー品目において、従来の人が介在した場合と同等もしくはそれ以上の精度で需要予測ができる環境を整備した。とはいえ、AIの予測を自分の目で確かめ、場合によっては数字を修正したい現場の担当者も少なからずいる。「そういった人たちには自由に数字を変更してもらっています」と西野氏。そもそもすべてのカメラアクセサリー品目の需要予測に手が回っていないという担当者を支援する仕組みのため、確認したい担当者には手作業の余地を残すことで、現場担当者に応じた柔軟な対応を可能にしているのだ。

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R&D部門が運用まで? アジャイルな開発・運用の軌跡

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竹村 美沙希(編集部)(タケムラ ミサキ)

株式会社翔泳社 EnterpriseZine編集部

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