Salesforceは11月18日(米国時間)、クラウドデータ管理ツールを提供するInformaticaの買収完了を発表した。Informaticaの提供するデータカタログ、統合、ガバナンス、品質・プライバシー管理、メタデータ管理、マスターデータ管理(MDM)などのサービスがSalesforce Platformに統合されることで、エージェント型AIの運用に不可欠な包括的データ基盤が構築されるという。
この連携により、企業はAIエージェントを安全かつ大規模に活用可能となる。会長 兼 CEOのマーク・ベニオフ氏は「AIを有効に機能させるには、まずデータの整備が不可欠だ」と述べ、Informaticaの持つデータ統合力が企業のAI運用に新たな価値をもたらすとの見解を示した。
この買収によって、Salesforce PlatformのData 360が強化され、企業内外のデータの透明性と信頼性が向上する。MuleSoftとの一体化によりエンドツーエンドのシステム統合も可能となり、全社のデータやシステムをAI時代に即して最大活用できるようになるとした。また、Agentforce 360全体に統合メタデータ基盤が提供され、AIエージェントが文脈を理解し正確に推論・行動できる環境が整備される。
なお、買収により、今後1年以内にSalesforceの非GAAP営業利益率ならびに1株当たり利益の拡大にも寄与する見通しで、同社の戦略的M&A実行フレームに則る動きであるという。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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