2013年4月11日、IBMがビッグデータをテーマにしたカンファレンスイベント「Information On Demand Conference Japan 2013」を東京都内で開催した。今回のセミナーは、IBMのビッグデータに関連するソリューションを伝えるもので、さまざまなデータベース製品やビッグデータ関連のサービスを紹介するだけでなく、数多くのビッグデータ活用事例が紹介されていたのも大きな特長だった。
ビッグデータはこれからの時代の重要な資源

オープニングのステージに立った日本アイ・ビー・エム 執行役員 ソフトウェア事業担当のヴィヴェック・マハジャン氏は、「ビッグデータは、いまの時代の資源です」と言う。これは、単純に大量のデータを持つことではなく、そこからいかに意味あるものを導き出すかが重要であり、それが実現できれば資源になるということ。
資源にするために、IBMではビッグデータのポイントソリューションを提供するのではなく、包括的なサービスとしてすべてのものを提供する。それが、IBMの価値となっている。そして、日本企業は、そんなIBMに常にイノベーションを期待している。これは、1つが技術面での革新であり、もう1つがIBMに新たな市場を作って欲しいということ。そして、3つめが「グローバルレベルでのベストプラクティスの提供です。ビッグデータについてもこの3つが期待されており、IBMではこれらを積極的に提供していきたい」(マハジャン氏)
続く基調講演では、IBMコーポレーション ソフトウェアグループ インフォメーション・マネジメント ゼネラル・マネージャーのボブ・ピッチャーノ氏が登壇。彼は、IBMのビッグデータには、極めて特長的なソリューションがあると言う。それは、ストリームデータの分析だ。1秒当たり2,000万件のトランザクションを処理している事例もすでにあるとのこと。

ビッグデータ活用については、センサーなどからどんどんデータを溜め込んで、それを分析し新たな価値を見つけるアプローチがある。また、データウェアハウスの拡張からビッグデータへ至るアプローチも多い。さらにそれらに加え蓄積する前の、ネットワークを流れているストリームデータをリアルタイムに分析するニーズもある。
「流れている情報から、リアルタイムに必要な情報をピックアップしていきます」(ピッチャーノ氏)
そして、IBMが提供するビッグデータソリューションは、製品やサービスの提供だけではない。
「実績のあるビジネスコンサルタント、さらにはパートナーの力も借りることで、エンドツーエンドで包括的に提供できるのがIBMの強みです。結果的に、ユーザーが競争優位性を担保するためにどうしたらいいかの解決策を提供できます」(ピッチャーノ氏)
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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