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Azureに、のせてみた。

「わたしたち、Azureで災害対策しました」(前編)


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遅さの理由

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「Azureは災害対策用と考えていた」(真田)

 谷川:それでその段階ではプライマリをAzureに載せるのは厳しいと判断したんですね。今だと日本にもデータセンターが開設されたので、パフォーマンスは改善しているんですよね?

 鈴木:かかる時間はかなり減っています。1/3くらいにはなっていると思います。

 北川:東アジアのデータセンター利用と比べ、体感速度としては速くなっています。リモートデスクトップの使い勝手も向上しています。東日本か西日本を使っている限りでは、性能のデメリットはあまり問題にならない思います。その代わり、IOPSの制限があるのでそこはシビアに効いてしまいますが。

 谷川:IOPSの制限のところはプライマリをAzureで使うと、ですよね。

 北川:「もさっ」と遅いのではなく、IOがひっかかって遅いと。

 谷川:それはクラウドだから致し方ないところですか。

 鈴木:1ディスクで500IOPSなんです。そこをうまく見込んで設計しないと。

 北川:ディスクは最大で16本なので16TB、IOPSは8000IOPSが上限になります。これ以上に IOPS が必要になるほど短い時間に大量のトランザクションが入ってくるシステムだと、処理がたまってしまうので遅く感じてしまいます。

 谷川:レイテンシーが遅いのではなく、処理がたまってしまうから遅く感じると。

 北川:それが痛いところです。さらに、もし上限の16本を使うとなるとA7という最も高価な仮想マシンを契約しなくてはなりません。

 谷川:「それならオンプレで構成しよう」と思うような値段になると。

 北川:ハードを購入してハードの保守まで考えたら3年くらいは耐えられると思います。5年で考えると、購入して導入する金額を超えますが、ハードの老朽化もありませんので。

 谷川:レスポンス以外でお客様が気にされたこと、懸念点はありましたか?

 真田:今回は災害対策用にAzureを考えていたので、その点は満足されているかなと思っています。

 谷川:災害対策用だと送るデータは最小限ですむのですか?

 北川:オンプレミスからクラウドにアップされるデータは最小限で、圧縮して送られます。初回だけは量が多くなりますが、ダウンロードするわけではないのでコストはそうかからないと思います。

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この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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