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災害対策だけをAzureに
谷川:今回はAzureに関する座談会の3回目です。これまでAzure(IaaS)でデータベースを用いるときの実際の苦労などをおうかがいしてきました。今回は最後なので現実的な話だけではなく、Azureに期待することも含めて忌憚なく話していただけたらと思います。
北川:僕は、5月1日からAzure担当も兼任していますので、どうぞ!
谷川:はい、後ほどよろしくお願いします。まずはシステムコンサルタントの真田さん、どういう経緯でどのようにAzureを活用したのか、概要を教えていただけますか?
真田:お客様の基幹システムがVB6、SQL Server 2000で構成されていました。それをWindows 2012 Server、SQL Server 2012に移行して、災害対策としてAzureも使うことにしました。ポイントはデータベースをSQL Server 2000からSQL Server 2012にアップグレードしてAlwaysOn構成とした事です。AlwaysOnは地上に2台、あと1台はAzureでスタンバイです。
谷川:基幹システムのバージョンアップが先でしたか?それとも災害対策だからAlwaysOn?Azureの導入も最初から構想にありましたか?
真田:お客様はすでに小規模なPaaSの仕組みも導入されており、前々からシステム担当者さんから「Azureをどこかで使いたい」という要望をうかがっていました。そこで「今回の災害対策をAzureでやりましょう」という話に。特に災害対策についてはお客様の上層部から「昨年中に」と指示があったそうです。決まったはいつごろだったかな……。
足利:当初はAzureを使うか、データセンターかで迷っていた気がします。ちょうど1年前くらいでしょうね。
谷川:データセンターとは自社ではなく、プロバイダーですか?SQL 2000から2012への移行はどういう手順を踏むのでしょうか?
真田:段階的に行います。2000から2008、次に2008から2012。2008から2012はあまり問題が起きることはありません。2000から2005や2008の場合は不具合が出る可能性もあります。例えばデータベースの整合性チェックには時間がかかりました。これはデータベースだけではなくてアプリ側の問題もあります。2000サーバーだと2バイト文字が切れて登録されても、それを省いて表示してしまいます。しかし2012だとそのまま表示されてしまい、もともとのデータが壊れていたのに「データ移行が成功していないのでは?」とお客様から指摘されてしまったり。
谷川:苦難を乗り越えて2008に、それをチェックやリプレースして2012にあげる。その段階では、特に問題はありませんでしたか?
真田:特になかったですね。
谷川:2012にあげるときはオンプレでやるんですか?
真田:そうですね、オンプレでやっています。
谷川:いったんオンプレで構築してからAzureなんですね。ただ全てのデータをAzureにアップする必要はないのでAlwaysOnで使う分だけですよね。
真田:そうです。AlwaysOnはオンプレに2台、Azureに1台という構成です
谷川:災害対策だけをAzureに持っていくときに事前に不安や懸念事項はありましたか?
真田:プライマリが壊れたときに、ちゃんと応答してくれるかとかはありました。今後東日本と西日本でデータセンターができるので、そういう不安はなくなるような気がしています。
足利:お客様のほうはAzureのレイテンシーを気にされていました。実施の際にはまだ日本のデータセンターが発表される前でした。本来は「プライマリもAzureに」という話もありましたが、ムリだろうということでオンプレにして、災害対策だけをAzureで使うシナリオに落ち着きました。お客様は「どのくらいの帯域でどのくらいの遅延があるか」など性能を気にされていましたね。
谷川:その点は事前に机上で検証するのですか?
真田:パフォーマンスは事前に社内で検証しました。結果として「少し遅いかな」という評価でした。
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