ViPR 2.0―既存のストレージの一元管理機能を強化
第三世代のプラットフォームの実現を橋渡しするのがEMCの戦略だ。具体的にはSoftware Defined Datacenter、PaaSのフレームワーク、Virtual Workspace、ファストデータとビッグデータ、大量データを扱う上でのさらなる強固なセキュリティといった5つの分野。
「EMCでは1社でこれらをできないのでグループで対応します」と語るのはEMCジャパン 執行役員 システムズ エンジニアリング本部 本部長の飯塚力哉氏だ。
グループの中でEMCが対応するのが、第三世代のプラットフォームで必要となる新たなストレージの世界。それがSoftware Defined Storage、つまりソフトウェアで定義するストレージであり、その1つとして新たに発表されたのが「EMC ViPR 2.0」だ。
第三世代のプラットフォームの世界では、インターネット経由で使われるという特長がある。この特長は従来のストレージへのアクセスプロトコルであるNFSやCIFSと親和性が低い。第三世代のプラットフォームではジオスケール対応のストレージが必要であり、そのためには複数サイト間でネームスペースを共有しどのサイトからでも整合性のあるアクセスが必要となる。それを可能にしているが、このViPRだ。
ViPR 2.0では既存のストレージの一元管理機能を強化し、より広範囲な他社製ストレージの対応とコモディティサーバーの活用が可能となった。従来サポートしているオブジェクト、HDFSに加えブロックストレージの利用も可能になり、Amazon S3、OpenStack Swift、EMC Atomsに加えCentera CAS APIにも対応する。またOpenStack Cinder経由では、IBMやDell、HP、Oracle、NetAppなどのストレージもViPRで管理できる。