統合型マーケティング支援(MA:マーケティング・オートメーション)は、マーケティング活動全般を支援する製品・サービスで、マーケティング・プランニング、見込客管理、カタログ管理、パーソナライゼーション、キャンペーン管理、イベント管理などの機能が含まれる。同製品・サービスを導入した企業の成功事例が増えたことで、ベンダーの訴求力が高まったことから市場は大きな伸びを示した。2017年度も参入ベンダーが増加していることから同50.4%増と高成長が続くと見ている。
さらに、本市場を法人間で行われる取引のマーケティング活動を支援するBtoB向け市場と、法人と個人消費者の間で行われる取引のマーケティング活動を支援するBtoC向け市場に分類して見ると、2016年度はBtoB向け市場が前年度比56.7%増に対し、BtoC向け市場は同63.1%増となり、BtoCの伸びがBtoBを6.4ポイント上回った。2017年度もBtoCがより好調と予測している。ITRでは、2021年度のBtoB向け市場は80億円、BtoC向け市場は190億円を予測している。
ITRのシニア・アナリストである三浦竜樹氏は、「統合型マーケティング支援製品・サービスは、デジタルマーケティング施策の効果をより高めるため、従来のメールやWebコンテンツだけでなく、Web接客やLINEなどの新たなチャネルへの対応ニーズが高まっています。また、AI/機械学習を活用したセグメンテーションの精度向上や、顧客に最適なサービスを最適なチャネルで提供するパーソナライゼーション機能が強化されるなど、市場はさらに活性化していくものと見られます」とコメントしている。
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:SFA/統合型マーケティング支援市場2018」に詳細を掲載している。レポートには、SFA市場、統合型マーケティング支援市場の国内全38ベンダーへの調査に基づいた2015~2016年度売上げ実績および2021年度までの売上げ予測を掲載している。