2017年は929億2,100万円で前年比成長率は7.1%の見込み
IDCでは、2021年の国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の支出額を1,431億8,600万円、2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を10.5%と予測している。セグメント別では、大容量データを効率的に管理、活用できるスケールアウトソリューションへのシフトが進み、スケールアウトソリューションの2016年~2021年における支出額のCAGRを22.3%と予測している。
2017年の国内ファイル/オブジェクトストレージ市場の支出額は、929億2,100万円となり、前年比成長率は7.1%となる見込み。2017年は、スケールアウトソリューションへのシフトがよりいっそう進んだ。ファイルストレージにおけるスケールアウト比率の上昇が続いたことに加え、スケールアウトオブジェクトストレージにおける商用ソフトウェアを用いたSoftware-Defined Storageの構築が堅調を維持したことがその要因になる。
大容量データの管理対応とコグニティブ/AI活用の高度な分析ニーズへの対応が普及の鍵
IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストの宝出幸久氏は「デジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴って、データが急速に増加すると共に、ビジネス価値の創出を目的としたデータ活用の重要性が高まる。データの急速な増加や、新たに発生する大容量データの管理に対応すると共に、コグニティブ/AIシステム技術を活用した高度な分析ニーズへの対応が普及の鍵となる」と述べている。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内ファイル/オブジェクトストレージ市場予測、2018年~2021年」にその詳細が報告されている。レポートでは、国内ファイル/オブジェクトストレージ市場における支出額と出荷容量について、セグメント別(ファイルサーバー、スケールアップファイルストレージ、スケールアウトファイルストレージ、スケールアウトオブジェクトストレージ)に、2016年~2021年の分析と予測を行っている。また、オブジェクトストレージ市場におけるカテゴリー別(アプライアンス、商用ソフトウェア、サーバーハードウェア)の2016年~2021年の分析と予測も行っている。