NTTデータは、6月4日、医療機関向けのソリューションのうち、もっとも迅速に実現可能で即応性の高いものに対し、グローバルでの機能強化を図ると発表した。この対策は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大を受けて、医療機関への貢献として行われる。
今回発表された機能強化では、同社の海外グループであるeverisの「ehCOS Remote health」、NTT DATA Servicesの「医療画像アーカイブソリューション」を、新型コロナウイルス感染症対策向けに機能を拡充。早期に北米、南米、欧州に展開していく。
「ehCOS Remote health」は、医療機関向けのクラウド型遠隔医療ソリューション。患者がモバイル端末より自身の症状などを入力すると、セルフトリアージ結果とアドバイスが表示される「セルフトリアージ機能」、コールセンターなどのスタッフが患者の入力データをWeb経由でモニタリングしながらフォローアップする「リモートモニタリング・サポート機能」、医療従事者間のオンライン会議や医療従事者と患者間のオンライン診療を実現する「遠隔医療機能」、前述の機能で収集したデータと外部データに基づく「データ分析機能」などを用意している。
同ソリューションによって、新型コロナウイルス感染症患者の約80%を占める、自宅療養が可能な軽症患者は、自宅にいながら症状モニタリングや診療を受けられるようになり、医療機関側の負担を軽減できる。
「医療画像アーカイブソリューション」は、新型コロナウイルス感染症患者の医療画像をアーカイブする専用データベースとして新たに用意された。MD.aiの協力を得て、アノテーションを行った高品質な医療画像データを格納し、研究者や医療従事者に無償で提供する。