米IBMと米SAPは、両社のパートナーシップの一環として複数の新たなオファリングを開発する計画を発表した。
同計画では、両社のパートナーシップにより、ビジネストランスフォーメーションによって価値が実現されるまでの期間を短縮する。業界固有のデータ価値の提供を通じて業界のイノベーションを加速するとともに、顧客と従業員のエクスペリエンスを改善し、ハイブリッドクラウド環境でワークロードを運用するために高度な柔軟性と選択肢を提供することを目指している。
両社は共同で、ユーザーがデータに基づく洞察を利用してビジネス上の意思決定を行えるよう、インテリジェントなエンド・ツー・エンドの業界ワークフローを備えたクラウドベースのソリューションを共同で定義し、提供し始めている。最初のオファリングでは、工業機械と構成部品(IM&C)の業界向けにリードから受注、計画から製造に至るビジネス・プロセスに重点を置き、生産性と顧客満足度を高めるためのワークフロープロセスの革新において業界のメーカーを支援する。
また、IBM、Red Hat、SAPは、SAP Cloud Platformのプライベートな展開とRed Hat OpenShift上の関連する支援サービスを検証することによって、オンプレミスでSAPからマネージド・サービスを提供するために協力。同ソリューションの提供時に、必要なセキュリティを備えた付随的な拡張機能の構築を可能にすることを計画している。
ほかにも、SAPカスタマー・エクスペリエンス・ポートフォリオとSAP(Qualtrics)のエクスペリエンス管理ソリューションを活用した、テクノロジーおよびサービスを提供する。インテリジェントエンタープライズへの移行をさらに自動化および加速し、SAP S/4HANAへの移行パスをより予測しやすくするIBM Accelerated Move Centerの構築などを予定する。
これらの新たなオファリングは、SAPのインテリジェント・スイートとSAPの業界別クラウド・ソリューションをベースとする。同オファリングを通じて、ユーザーはAI、機械学習、オートメーション、アナリティクスといった、両社のテクノロジーを活用できるようになる。