日立製作所(以下、日立)は、ハイブリッドクラウドソリューション「EverFlex from Hitachi」の提供開始を発表した。
EverFlex from Hitachiの特長
企業内システムでのクラウド活用、企業内システムからのクラウド移行、企業システムのクラウドネイティブ構築といったクラウドを連携する際の各シナリオにおいて、顧客企業に適したハイブリッドクラウドのデータ連携基盤を導入・利用することを支援するソリューション、それらを支える製品群だという。これらにより、ビジネスの状況に最適なハイブリッドクラウドのデータ連携基盤を、柔軟かつ適切なコストで利用できるとともに、企業内システムやクラウドに散在したデータの横断的な管理・運用が可能になるとしている。
日立従量課金型データ基盤ソリューション
ストレージやサーバー、関連クラウドサービスなどの製品やサービスを、従量課金・月額課金などのサブスクリプション型から売切型まで、顧客企業の要望にあわせた柔軟な利用形態で提供。今回、同社のストレージの仮想化機能をパブリッククラウドまで拡張するデータ連携基盤として、新エンタープライズストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform(以下、VSP)5200、5600」と、新日立ソフトウェア・デファインド・ストレージ「Hitachi Virtual Storage Software for block(以下、VSS for block)」を追加するという。
新エンタープライズストレージ「VSP 5200、5600」
長期的なデータ連携にともなう煩雑なデータ移行作業を削減するため、データへのアクセスを中断することなく、ストレージコントローラのみを日立のストレージ次機種のコントローラへアップグレードすることが可能。これにより、システムの運用負荷が低減できるほか、記憶媒体を継続して利用し、廃棄物を削減することで、製品ライフサイクル全体にわたって環境に配慮するという。また、圧縮時の処理性能を従来機に比べ約40%向上。圧縮率も向上し、記憶媒体の使用効率を高めることで、消費電力を約65%低減したとしている。
新日立ソフトウェア・デファインド・ストレージ「VSS for block」
データ保護技術や独自アーキテクチャーにより、ミッションクリティカルシステムに匹敵する高信頼なデータ基盤を実現。高い信頼性を確保しながらスモールスタートでの導入や、必要に応じた容量や性能の柔軟な拡張が可能だとしている。今後、大規模なエコシステムの構築・拡大にともなうデータ連携に向けて、パブリッククラウド対応など順次、強化していくという。
同社は今後も、ハイブリッドクラウド向けソリューションを拡充することで、多様化するデータ利活用のニーズに対応し、ビジネス環境の変化に即応できるデータドリブンな経営による企業競争力の強化に貢献するとしている。
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