東京医科歯科大学とシンクロアイズは、医療・教育現場におけるスマートグラスの可能性を確認する共同研究に関する契約を締結したと発表した。
現在医療現場では医療従事者の人手不足やコロナ禍という問題により、臨床現場における一部教育が中止せざるを得ない現状があるという。
今回用いられるシンクロアイズ製のスマートグラス「SynchroAZ」は、オンライン通話アプリZoomを基幹エンジンに使用した遠隔作業支援システムであり、建築現場や工場でも使用されている。
これを装着、撮影した歯科医療従事者の手技を学生が同目線で学ぶことにより、効果的な教育が可能となるか基礎的検証を実施。その後、病院の各科特有の課題を洗い出し、スマートグラスを使用した教育可能性を確認するとしている。
また同システムはレコーディングも可能であるため、動画を幅広い年代の学生に提供することにより、学習向上も期待できるそうだ。
東京医科歯科大学によれば、初めてスマートグラスを臨床教育現場で使用するため、本取り組みを通じたヘルスケア分野においてのイノベーションの実現を目標に掲げている。
またシンクロアイズも、医療系総合大学と初めての臨床教育現場での提携となったことで、今後医療現場における新たなビジネス機会の創出を進めるという。
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