Curlは19日、「Curlビジネスフォーラム 2007」を開催した。「最新事例でわかるエンタープライズ2.0の本質」と題し、企業システムにリッチインターネットアプリケーション(RIA)を活用していくメリットや事例が紹介された。
冒頭、井藤 登社長は「Web 2.0時代となった現在では、企業システムにもエンタープライズ2.0と呼ぶべき変化が訪れている」と述べ、従来のホストマシン、クライアント・サーバアプリ、Webアプリと変遷してきたITシステムが、RIAを活用したシステムへと、新たな段階に進化する必要性を強調した。
エンタープライズ向け用途にこそ強いCurl
一般にRIAというとAjaxやAdobe社のFlashなどがポピュラーとなっている。CurlもFlashと同様、主に「RTE」と呼ばれるブラウザ用プラグインをインストールして使用する。
Flashとの大きな違いは、サーバからソースコードである「Curlファイル」を直接ダウンロードし、ローカル環境で即時コンパイルして展開する点だ。その後は必要に応じてデータをXMLやCSV形式でサーバとやりとりすることになるが、ファイルをローカル環境で展開しているため、仮にネットワーク環境に接続が途切れてもアプリケーションを実行することが可能となる。また、ソースコードそのものをクライアントに持ち、サーバとの接続を頻繁に行う必要がないため、PCの性能を活かした高速処理を行うことができる。
Curlはグリッドレイアウトやツリー、アイテムのドラッグ&ドロップなどリッチなUIを提供しており、特に数万件に及ぶ大量データの処理や、3D表現を含むグラフレイアウトには定評がある。また、帳票機能やCurlアプリケーションからローカル環境へのコピーを認めないセキュリティ機能など、社内システムや企業間システムといったエンタープライズ向け用途において高いパフォーマンスを持つ。
新製品となるCurl Ver 6.0では、JavaScriptとの連係機能強化や、統合開発ツール(IDE)の機能充実を図っている。今後Curlでは、VBなどを利用しているクライアント・サーバアプリケーション資産を、Curlアプリケーションへマイグレーションするソリューションなどを展開していくという。
カール - リッチクライアントWebテクノロジー