日本HPは、ソフトウェア事業部門にVertica事業本部を設立するとともに、この製品を「HP BladeSystem c3000」にバンドルしたスターターキットを用意して「HP Vertica 6.1」の販売推進に努め、業務データ分析からビッグデータによる近未来分析まで、幅広いDWH/BI導入を支援していくという。
「HP Vertica」は、データベースの列ごとに処理を行う列指向のDBエンジンにより、ディスクI/Oとメモリ量を大幅に削減し、分析速度の高速化を実現するという。また、独自のデータ圧縮機能によって、従来のDWHシステムに比べ50~90%のデータ圧縮が可能となり、物理ストレージの容量削減を可能にするとしている。
「HP Vertica」は、超並列アーキテクチャーに対応しており、Linuxをインストールした、業界標準のx86 サーバを並列接続するだけで、リニアに性能拡張することが可能だという。また、容量課金のライセンスモデルを採用しているため、ノード追加によるライセンス料は発生することがなく、コストパフォーマンスにも優れているとしている。
さらに、各サーバーノードに最大2つのレプリカを保持することができ、サーバーノードがダウンした場合でも、継続してサービスを実行可能だという。このほか、データベースチューニングを自動化する「Database Designer」を提供し、システム管理者の運用負荷を軽減するとともに、ビジネスに結びつくデータ分析業務の推進を支援することができるという。
「HP Vertica」の発表にあわせて、この製品の導入拡大を推進するため、ブレードシステムやBIソフトウェアと組み合わせたスターターキットをラインアップするという。このスターターキットは、「HP BladeSystem c3000」に、「HP Vertica」、マイクロストラテジーのBIソフトウェアをバンドルして提供するとしている。
発表によると「HP Vertica」の特徴は次のとおり。
・列指向のDBエンジンを採用しデータ処理を超高速化
DWH向けに特化したリアルタイム分析DBソフトウェアで、列指向に最適化されたDBエンジンを搭載し、ディスクI/Oとメモリ量の大幅な削減を実現。これにより、従来の行指向のDBソフトウェアに比べ約50~1000倍の高速データ処理が可能。
・データ圧縮機能により物理ストレージの容量削減
データの属性に応じて、最適な圧縮アルゴリズムを自動で適用する独自のデータ圧縮機能を搭載。これにより、データ検索時のI/O量を削減し、より高速な処理を実現。
・超並列アーキテクチャーでリニアに性能拡張
シェアードナッシング方式による超並列アーキテクチャーを採用。すべてのサーバーノードが同じ役割を実行できるため、リニアに処理性能を向上することが可能。マルチプラットフォームに対応し、業界標準のx86サーバを利用して、柔軟なDWH環境を構築可能。
・ノードダウン時にも継続実行が可能
各サーバーノードに、最大2つのサーバーノードのレプリカを保持。これにより、サーバーノードがダウンしても、残りのサーバーノードでサービスを継続実行。
・データベースチューニングを自動化する「Database Designer」を提供
「Database Designer」は、対話形式のシンプルな操作画面で、自動でデータベースのチューニングを実現。最適なデータ圧縮、列の並び替えなどを自動化することで、検索を高速化することが可能。また、定型検索に最適なデータ配置を追加で作成できるため、システム管理者の運用負荷を軽減。
・ビッグデータ分析に最適な容量課金モデル
「HP Vertica」は、容量課金のライセンスモデルを採用。1TB単位の容量課金であるため、サーバーノードの追加によるライセンス料金は不要。ビッグデータ分析において、コストを抑制して性能拡張が可能。
■製品の詳細
http://h50146.www5.hp.com/products/software/hpsoftware/vertica/