新製品は、クラウドサービス事業者やデータセンター事業者をはじめ、大規模な非構造化データの運用が想定される製造業やメディア/エンターテインメント企業、大学・官公庁の研究機関などへの販売を想定しているという。
「SGI OmniStor」は、オブジェクトストレージ構築のための専用ソフトウェアをSGIの高密度ストレージにあらかじめ組み込んで最適化したストレージアプライアンスだという。
オブジェクトストレージでは、実データおよびメタデータ(属性情報)からなるファイルと任意のメタデータを1つにまとめたオブジェクトと呼ぶ単位でデータを管理することによって、大規模で複雑なデータをシンプルかつ安全に格納できるとしている。
オブジェクト単位のデータ管理は、ファイル単位でデータを読み書きするNAS(Network Attached Storage)と比べ、メタデータをきめ細かく付与できるため、ビッグデータ処理に必要なテキストや画像などの大量な非構造化データを分析・活用するデータ格納基盤として適しているという。
また、NASでは階層構造でデータを格納するため、ファイルサイズやファイル数などファイルシステムごとの制約があるが、オブジェクトストレージではフラットな空間構造においてデータの位置を示すIDで管理するため、データサイズに制限がないという。
たとえば、動画などの巨大なデータも分割することなく、番組情報や字幕情報などのメタデータも実データと合わせてひとつのオブジェクトとして管理することが可能だとしている。
インターネットの標準的なアクセス方式であるHTTPをベースにしたREST(REpresentational State Transfer)をアクセス方式として採用しているのも特徴。インターネット環境さえあればアクセス可能で、データセンターやクラウド環境での利用に適しているという。
製造業などで使われるCADで生成された巨大で複雑な設計データ群をプライベートクラウド上で管理し、設計データを複数拠点間で簡単に安全に共有することが可能だという。
RESTの他、AWSのAmazon S3、業界団体のSNIA(Storage Networking Industry Association)が策定しているCDMI、オープンソースのOpenStack Swiftによるアクセスもサポートしているという。
「SGI OmniStor」は、128GBのメモリーと72台の4TBのSASドライブを搭載した高さ4Uのストレージノード3台とオブジェクトストレージ専用ソフトウェアを搭載した管理ノード1台のセットが最小構成単位。
標準的な19インチラックに、最大で2.8PBのディスクが搭載可能な高密度設計。ノードを追加するだけで簡単に容量を増加可能。複数ノードでの構成を前提として設計されているため、分散アクセスによる負荷分散でアクセススピードの向上を図っている。ノード間で互いにデータの複製を自動作成する機能を搭載し、RAID構成のストレージと同等レベルのデータ保護が可能。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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