「IBM iDataPlex」は、2008年4月に米国において発表されたIBMの新たなx86サーバーで、大規模な単一アプリケーション処理向けに特化し設計されている。電源ユニットや冷却ファンといった部品を、ラックに搭載するサーバーやストレージなどのコンポーネントを搭載するノード(専用シャーシ)間で共有させシステムの冗長性を排除することで、従来のx86サーバーに比べ1システム(ラック)あたりのサーバー集積率を2倍、かつ消費電力を2割削減など、システム効率の向上を実現。また、汎用的な19インチラックと同等の設置面積の横長なラックを採用し、従来のIBMのブレードサーバーで培ったCPUやメモリー冷却技術を活用しシステム内部に熱をためない設計を実現、かつシステム背面には水冷式の冷却扉「IBM Rear Door Heat eXchanger」を利用することで、空調設備を低減できるという。
また、1システムに最大84個のノードを搭載。1ノードには最大8コアのインテル製CPUを搭載でき、1システムあたり最
大672コアまで拡張が可能だ。ノードは2Uまたは3Uのシャーシに、クライアントの要件に合わせたサーバー・パーツやストレージ、I/Oやネットワーク・スイッチを組み合わせて構成し、注文生産のうえ工場から直送される。さらに業界標準のコンポーネントを採用することでシステムの価格も抑えているという。