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コネクト、企業向けに運用監視機能などを強化したPHP実行環境「Zend Server 9」をリリース

 PHPは、手軽で高速なWebアプリケーションを提供するためのPHPコミュニティが提供するスクリプト言語で、手軽さと高速性を優先するため、最小限のエラー処理(エラーメッセージとログ)を実装している。それ以外に障害検出や記録機能がないため、問題が発生した場合に解析することは難しいのが実情だという。

 他のプログラム言語と比較すると企業や団体で使用するには機能不足で、コンプライアンス面から運用監視の強化が求められる昨今では、他のプログラム言語並みの運用監視機能を求められても応じられないのが実態だという。「Zend Server 9」は、運用監視機能をはじめとしてさまざまな面で、補完/強化/拡張されたPHP実行環境を提供するとしている。

「Zend Server 9」の概念図  

 「Zend Server 9」の特徴と新機能は次のとおり。

 ・PHP 7対応(新機能):PHP 7を実行環境として採用。PHP 7の採用により、従来の製品「Zend Server 7」と比較して約2倍の性能向上を実現。

 ・PHP深層実行解析機能Z-RayのServerサイド履歴機能(新機能):PHP実行時の詳細情報をWebクライアント(ブラウザ)で得られるZ-RayにServerサイドに履歴を保存する機能を実装。

 ・PHP延長サポート:PHPコミュニティでは、GAリリースから3年間がライフタイム(サポート期間)としている。「Zend Server 9」のProfessional EditionおよびEnterprise Editionでは、GAリリースから5年間サポートを実施する。

 ・モニター(ルールベースの異常検出):検出ルールによって、実行状況を監視する機能。監視対象をサーバ全体と個別Webアプリケーションの2階層に分離可能。検出時にコードトレースの実施やメールやWebリクエストでの通知など多彩な処理が可能。

 ・コードトレース(実行状況記録機能):PHPコードの実行状況を詳細に記録する機能。ステップbyステップの実行時間やメモリ使用量、ユーザ関数の実行回数など微細な情報を記録。

 「Zend Server 9」は、規模とニースに応じて3つのディションが用意されている。

 ・Zend Server SBE(Small Business Edition):PHPアプリケーションサーバとして最小限の機能に絞ったコスト優先のエディション。運用監視にフォーカスしたシングルサーバ構成向けのエディション。

 ・Zend Server PE(Professional Edition):各種キャッシュやJob QueueなどPHPに拡張性を持たせた高度なサーバ機能を搭載。また、複数のZend Serverによりクラスタリングを構成できる。クラスタリングにより、拡張性と高可用性を両立し、ミッションクリティカルなWebシステムのプラットフォームとして最適な環境を提供。高速性/可用性と運用監視を重視するサービス企業に最適なバーション。

 ・Zend Server EE(Enterprise Edition):Javaプログラムとの連携を低負荷で実現するJavaブリッジなど多角的なWebシステムを想定した機能と充実のサポート体制をパッケージ化したハイエンド向けのエディション。PHPコミュニティがメンテナンスを終了したPHPバーションもサポートを行い、安定したサーバ環境をロングスパンで運用するエンタープライズ企業に最適。

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