SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

目指せ黒帯!Oracle Database バックアップ&リカバリ道場

Oracle Databaseのバックアップ&リカバリのベストプラクティスが詰まったZero Data Loss Recovery Appliance

 本連載ではこれまでに「リストア・リカバリ保証」「オンライン・バックアップ」「災害対策」「自動ライフサイクル管理」というキーワードを通して「バックアップは手段でしかなく、リストア・リカバリできることが最終ゴール」と考え方やそれらを実現するOracle Databaseの機能についてお伝えしてきました。本連載の最終回となる今回は、この考え方に則って開発されたOracle Database のバックアップ&リカバリのベストプラクティスが詰まったエンジニアドシステムであるZero Data Loss Recovery Applianceについてお伝えします。

BACKUP IS ONE THING, RECOVERY IS EVERYTHING

 本連載の第1回でお伝えした通り、リストア・リカバリに失敗した主な理由として上位にくるのが「バックアップの破損、ファイルの不足」です。そのためにOracle RMANでは、CROSSCHECKコマンドやVALIDATEコマンドを用意しており、バックアップが確実にリストア・リカバリに使えるものであることをチェックする仕組みを提供しています。

 Recovery Appliance においてはこのようなチェックの仕組みが図1のように内部に組み込まれています。いずれのチェックタスクも定期実行されるようにスケジュールされており(図2)、本番データベースに影響を与えることなくRecovery Appliance内のリソースを使ってRecovery Applianceに保持しているバックアップの破損やファイル不足のチェックが行なわれています。

図1:Recovery Applianceへのバックアップ時に行われるチェックの仕組み
図1:Recovery Applianceへのバックアップ時に行われるチェックの仕組み
図2:Recovery Applianceで定期実行されるチェックタスク
図2:Recovery Applianceで定期実行されるチェックタスク

Real Time REDO 転送機能により通常のバックアップ運用の延長でRPOはニアゼロに

 取得されたバックアップが健全なものだと保証できたとして、次に気にしたいのはデータロスの可能性についてです。本番データベースの障害発生時にデータロスをどこまで許容できるかという指標をRPO(Recovery Point Objective)と呼びます。コストとのバランスでデータベースとしてデータロスを仕方なく許容するケース(代わりにアプリからデータを再投入する仕組みを持つか、文字通りデータロスを許容するか)もありますが、消失して嬉しいデータはないはずです。Recovery Applianceを使えば通常のバックアップ運用の延長でこのRPOを限りなくゼロに近づけることができます。

 本連載の第4回でデータベースの復旧の鍵となるのはREDOログであるという話をしました。Recovery Applianceでは、Oracle Databaseの機能であるOracle Data Guardの機能の一部を使って本番データベースからリアルタイムにREDOログを受け取ることができます(本番データベースがEnterprise EditionのデータベースだけでなくStandard EditionでもRecovery Applianceに対してREDOログをリアルタイムに送信できます)。これによって、図3のように本番データベースが全損するような大規模な障害が発生したとしても、直近に取得したバックアップと、Recovery Applianceにリアルタイムに送られていたREDOログを使って、障害発生直前までデータベースを復旧することができます。

図3:Recovery Appliance のReal Time REDO転送機能動作イメージ
図3:Recovery Appliance のReal Time REDO転送機能動作イメージ

次のページ
データベース・バックアップによる災害対策

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
目指せ黒帯!Oracle Database バックアップ&リカバリ道場連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

佐々木亨(ササキトオル)

日本オラクル株式会社 日本オラクル入社から一貫してOracle Databaseの持つ高可用性分野のスペシャリストとして活動。Mission Critical Certified CenterやOracle GRID Centerといったパートナー企業との共同検証の経験を通じて今の土台を築き、現在は...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/10287 2018/01/25 06:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング