Shoeisha Technology Media

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

テーマ別に探す

リスク管理者の81%が既にAIの価値を実感、対象企業の半数以上がAIに必要なスキル不足を懸念――SAS、GARP調査

  2019/04/23 16:00

 米SAS InstituteとGlobal Association of Risk Professionals(GARP)が、金融サービス業界を対象に昨年12月に実施した調査によると、リスク管理に携わる専門家の81%が既にAIテクノロジーのメリットを実感していることが判明したという。

AI未利用の回答者の84%は、次の3年間で機械学習と自然言語処理の活用を計画

 この調査結果では、回答者がそれらのメリットを享受している領域は、上位から順に「プロセスの更なる自動化」(52%)、「クレジット・スコアリング」(45%)、「データ準備(43%)となっている。また、約3分の1の回答者はモデルの検証、キャリブレーションおよび選択に関してもメリットがあると報告している。

 GARPの共同会長であるマーク・カレイ氏は次のように述べている。

 「現状AIが普及しているという事実はもはや疑いの余地がなく、その点はリスク管理に携わる専門家の場合も金融サービス提供企業の場合も変わりません。調査回答者の半数以上は、自社のAI活用の現状および計画についてそれなりに理解して説明している一方で、この調査では金融機関がまだAIの使い方を探っている段階であり、非常の多くの疑問が未解決であることを示唆しています」。

 この最先端のテクノロジーを、まだ試したことのないリスクおよび金融サービスの専門家も、近い将来試行することを計画している。今回の調査によると、いかなる形態のAIも利用したことのない回答者の84%は、次の3年間で機械学習と自然言語処理を活用することを計画している。

 さらに今後3年間で、ほぼすべての回答者は、AIが少なくともある程度の仕事を改善すると期待している。回答者はAIに対して、「生産性の向上」(96%)、「データから洞察を得るまでの時間の短縮」(95%)、そして「より迅速でより良い意思決定のための、データの洞察が増加する」(95%)と予測しています。

AIの採用を阻む障壁

 回答者は、AIは組織に組み込まれており、今後もその状態が続くと確信しているが、AI活用に対するスキルギャップにも言及している。半数以上(52%)の回答者が、少なくともある程度は、自社のAIの実装と維持に必要なスキルが不足している可能性を懸念している。

 また、回答者は、さらなるAIの活用に向け多くの課題を挙げている。回答者の大多数は、最大の障壁として「データの入手可能性と品質」(59%)、「主要なステークホルダーのAIに対する理解の欠如」(54%)、「モデルの説明性」(47%)を挙げている。

 SASのシニア・バイス・プレジデント・リスク管理部門の責任者を務めているトロイ・ハイネス氏は、次のように述べている。

 「金融サービス業界は、新たなAI主導のマーケットにおける競争に取り組んでいます。リスク管理者やデータ・サイエンティストを集結させ、AIで対処できる現実的な問題を調査することは、企業にとって重要なことです。すべての課題にAIソリューションが必要なわけではありませんが、リスク管理の専門家にとって、利用可能なテクノロジーに精通することは重要です。そうすることで、彼らは課題の解決に最適なオプションを選択できるようになります」。

関連リンク

著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

    「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。


All contents copyright © 2007-2019 Shoeisha Co., Ltd. All rights reserved. ver.1.5