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73%の企業でアプリケーションとデータへのアクセスが何らかの理由で中断――Veeamが世界13か国を対象に調査

  2019/06/06 14:15

 Veeam Softwareは、13か国、1,575人の企業の経営幹部およびITリーダーを対象に行った調査レポート「クラウド・データ・マネジメント・レポート2019」を発表した。

 データの年間生成量は急増しており、2025年には年間175ゼタバイト(ZB)を超えるデータが生成されると予測されている。これは、2018年と比較すると約1.6倍に達っするという(IDC Report、2018:The Digitization of the World From Edge to Core)。

 「クラウド・データ・マネジメント・レポート」の調査結果によれば、企業の73%で、データやサービスへのアクセスが何らかの理由で中断したことにより損失が発生し、その金額は標準的な企業で年間2,000万ドルにのぼることが明らかになった。

 ダウンタイムの発生は、収益、生産性、顧客の信頼に大きなダメージを引き起こすが、同時に、約4分の3(72%)の企業がハイブリッドクラウドを活用したクラウド・データ・マネジメントを採用しようとしており、データからより多くの価値を引き出すためにすでに行動を起こしていることも明らかになった。

回答者の半数近くが投資を生かすにはデータ保護が不可欠だと認識

 企業はビジネスの成功を収めるためにクラウド、特にハイブリッドクラウド、ビッグデータ、AI、IoTなどのテクノロジーを取り入れている。こうした革新のために企業は平均4,100万ドルの投資を2019年に行うと見込まれている中で、回答者の半数近くが投資を生かすにはデータ保護が不可欠だと認識している。

 一方驚くべきことに、現在自社のバックアップ・ソリューションを十分信頼できると回答した企業は37%に過ぎず、大多数(73%)が利用部門の要求に応えきれていないと回答した。

 そのためにビジネスプロセスを改善するツールの導入が妨げられているが、回答者は対応の必要性を認識しており、調査対象の半数以上が、この問題に対処するためにインテリジェントなデータ・マネジメントとマルチクラウド・ソリューションをビジネス全体に導入しようとしている。

 デジタルトランスフォーメーションを成功させれば、平均して年間1億2,400万ドルの増収につながる。しかしながら、調査結果によるとビジネスのデジタル化には国によって大きな開きがある。

 現在は経済大国であっても、デジタルイノベーションへの投資が遅れている国もある。調査対象のうち、十分なデータ管理ができていると回答した企業は日本で41%、ブラジルでは48%に達したのに対し、フランスとドイツでは4分の1程度、イギリスではわずか11%だった。国別の格差が広がりかねない懸念もある。

 今後12か月間でインテリジェントなデータ管理のために計画している平均投資額は日本で1億500万ドル、ブラジルで7,300万ドルに達したのに対し、イギリスは1,400万ドル、中国は1,700万ドル、アメリカも3,800万ドルにすぎなかった。

インテリジェントなビジネスへ移行するための4つの要素

 「クラウド・データ・マネジメント・レポート」では、企業はインテリジェント化の努力をしていることがわかった。つまり、クラウド・データ・マネジメントやAIなどのテクノロジーを活用して、ビジネスの最新状況の把握と、そこから得られる知見によってインテリジェントに行動する能力を企業は求めている。

 今回の調査では、変革を進める企業は、世界的に共通する4つの要素に焦点を当てていることがわかった。

 1. クラウド(Cloud)

  クラウド・データ・マネジメントは、インテリジェントなデータ管理を実現するための重要な要素。4分の3の企業がSaaS(Software-as-a-Service)プラットフォームを使用していると回答している。

 また、多くの企業がバックアップおよび復元サービスにクラウドを利用しており、51%がBaaS(Backup-as-a-Service)を、44%がDRaaS(Disaster Recovery-as-a-Service)を採用している。

 回答者はクラウドのコスト、信頼性、柔軟性、データセキュリティを選択の理由として挙げており、マルチクラウドおよびハイブリッドクラウド導入によるアプローチの利点を認識していることが明らかになった。

 2. ケイパビリティ(Capabilities)

 10社中9社が、最新のテクノロジーによってデータから知見を引き出せるようにするために、従業員のデジタルスキル向上が不可欠であると考えている。

 3. カルチャー(Culture)

 回答者の3分の2以上が、従業員と組織が共に進化することができるように、企業文化がもっとオープンになってデジタル技術を受け入れる必要があると考えている。

 4. コンフィデンス(Confidence)

 企業は、ビジネスのデジタル化への対応能力を支えるために強固なデータ基盤を確立する必要がある。現在、デジタル化における自社の能力に対し確信を示しているのは、回答者の4分の1に過ぎない。

 「クラウド・データ・マネジメント・レポート」から明らかになったことは、今が行動の時であるということだという。現在および将来のビジネス価値と競争優位を勝ち得るためにデジタルトランスフォーメーションを推進するには、クラウド・データ・マネジメントが有する潜在的な能力の活用が不可欠になる。

 企業は強固なデジタル基盤を求めており、データの確実なバックアップとアベイラビリティの確保はその第一歩となる。

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著者プロフィール

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

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