凸版印刷は、同社が従来より提供している製造DX支援ソリューション「NAVINECT(ナビネクト)」に、RFID(専用タグを用いた非接触の自動認識技術)を活用することで、製造工程の進捗をタイムリーに見える化する機能を追加したことを発表した。工程管理の質を向上させるとともに管理業務の省力化を可能にする生産実績管理機能として、2022年3月上旬より本格的に提供を開始する。
同社によれば、これまで生産実績情報を紙ベースでの管理からデジタルデータへの管理に移行し、それを基幹システム(以下、ERP)へ連携して現行運用からスムーズに移行させたいという要望が現場から数多く寄せられていたという。
それらの課題に対し、今回RFIDを活用することで手入力作業を極小化し、生産実績情報の効率的なデジタル管理が可能になっただけでなく、データを用いた製造工程の進捗情報の見える化と、企業のERPへのデータ連係機能をセットで導入することで、管理業務の省力化と精度向上も可能だとしている。
同社は本機能の特長としてERPとの連携を挙げており、生産の日程計画や生産指示情報を導入企業のERPから受信し、それらの指示情報に対する生産実績情報をERPに送信。各システムへの2重入力作業を不要としている。
今後の展開として同社は、製造業を中心に同システムを2023年までに100社への導入を掲げている。また、今後はデジタル化した製造現場の情報を元に、企業間や消費者までサプライチェーン全体のDXを実現することで、バリューチェーンの最適化につながるソリューション・サービスを開発・展開していくとのことだ。
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