ウィズセキュアはパリオリンピック (以下、Paris 2024)開催に際して、評価レポート「Olympics – Cyber Threats to Paris 2024」を発行し、企業/団体および一般ユーザーに対して増加が予想されるサイバー攻撃への注意喚起を行った。同レポートでは、脅威アクターをロシア/中国/イラン/北朝鮮の国家ハッカー、ハクティビスト、サイバー犯罪集団に分類し、それぞれの攻撃の意図/能力/想定される行動について解説しているという。
同レポートでのParis 2024におけるサイバー攻撃に対する予想
ロシアとの関係悪化によるサイバー攻撃の増加
Paris 2024では2022年から続く多国とロシアの関係悪化により、これまでのオリンピック以上に悪質なサイバー活動のリスクが高まるだろうとしている。また、親ロシアを掲げて活動する国家と連携したハクティビストは何らかの形でオリンピックの実施を妨害するだろうと同レポートの著者ティム・ウェスト(Tim West)氏は予想しているという。
Paris 2024の情報システム管理者の攻撃対策体制は整っている
Paris 2024の情報システム管理者は、コンピュータ・ネットワーク・エクスプロイテーション (CNE) およびコンピュータ・ネットワーク攻撃 (CAN) のからの防衛のための専門的なツール、ソフトウェア、人材があり、攻撃に対する即応体制が整っていることはほぼ確実だと述べている。
中国/イラン/北朝鮮などの国家ハッカーが支援する脅威アクターがもたらす脅威のレベルは低い
同社は、中国/イラン/北朝鮮などの国家ハッカーが支援する脅威アクターがオリンピックの話題に乗じて自分たちの目標を達成しようとする可能性があると中レベルの確信をもっているが、これらのグループがオリンピック自体にもたらす脅威のレベルは低いとしている。
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