ネットワールドは2024年8月29日、福岡ひびき信用金庫の2次バックアップシステムの再構築プロジェクトにおいて、Wasabi Technologies製クラウドオブジェクトストレージサービス「Wasabi Hot Cloud Storage(以下、Wasabi)」が採用され、本格稼働開始したと発表した。
同金庫は従来、バックアップアプライアンス「Rubrik」を用いて、情報系システム群を収容する仮想化基盤やOracle DB、ファイルサーバーの1次バックアップを実施していたという。2次バックアップについては、従来はRubrikとは別にテープを利用して遠隔地保管していたが、近年のデータ量の急増から作業の負担が大きくなり、2次バックアップシステムの再構築に着手したとのことだ。
同金庫は今回の稼働により、50TB/5年間分のリソースを容量予約制で調達し、検討時に候補に挙げた大手クラウドサービスと比較して、コストを約30%削減。現在は、14世代分の日次バックアップを取得し、ファイルサーバーは5年間長期保管用の月次バックアップを別途取得しているという。バックアップ速度に関しても、10GbE回線で実測値として6Gbpsほど出ており、ファイルサーバーについては1時間おきにバックアップを取得できるようになったとのことだ。また、テープ交換や遠隔地への輸送・保管といったテープバックアップにまつわる作業負担が軽減され、約75%の作業工数の削減に成功したとしている。
同金庫では、現在Microsoft 365のバックアップをクラウド上のRubrikに取得しているが、そのバックアップも含め、Wasabiのさらなる活用を検討していく計画だという。
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