以下、2社の代表にコメントをいただきました。
日本オラクル/日本マイクロソフト(五十音順)
2025年は「日本のためのクラウド提供」に注力
(日本オラクル)
2024年を振り返って
2024年は、日本オラクルにとって成長と挑戦の年となりました。ライセンス事業の好調維持に加え、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)は飛躍的な成長を遂げ、金融、通信、公共分野などミッションクリティカル領域での実績により、「ミッションクリティカルといえばOCI」というブランドを確立しつつあります。
また、日本市場で急増するAIや生成AI、GPU需要に対応した取り組みを加速しました。特に注目すべきは、生成AIを含む150以上のOCIサービスを利用できる「Oracle Alloy」の展開であり、野村総合研究所、富士通、NTTデータに採用されました。これらの主要ITサービスプロバイダーとの協業を通じ、地政学リスクや経済安全保障リスクに対応し、データ主権ニーズを満たすソブリンクラウドとAIの展開を推進しています。
日本オラクル
取締役 執行役 社長
三澤 智光氏
1964年4月生まれ。横浜国立大学卒。87年、富士通に入社。95年、日本オラクルに入社。専務執行役員テクノロジー製品事業統括本部長、副社長執行役員データベース事業統括、執行役副社長クラウド・テクノロジー事業統括などを歴任。2016年、日本IBMに移籍。取締役専務執行役員IBMクラウド事業本部長などを務める。20年12月に日本オラクル執行役社長に就任。21年8月より取締役を兼務。
2025年の展望
2025年、日本オラクルは「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」という2つの柱をさらに強化し、国内企業の基幹システムの進化と新たな価値の創造に注力します。クラウド売上比率の向上や顧客満足度の強化を通じ、ライセンスおよびクラウド・アプリケーション事業の成長を目指します。
また、「レジリエンス強化」を重点テーマに掲げ、柔軟な対応力と迅速な回復力を備えたシステム基盤を提供し、お客様の成長を支援します。アプリケーション分野では「次世代SaaSアプリケーションの信頼できる選択肢」として競争力を強化。AIや専用クラウドを活用した先進技術の提供を通じ、日本市場でのプレゼンスをさらに高めます。
2025年、創業40周年を迎える日本オラクルは、革新的な技術とパートナーシップを通じてお客様と共に成長していきます。
Copilotは「AIのユーザーインターフェース」に
(日本マイクロソフト)
2024年を振り返って
2024年は「飛躍の年」でした。多数の企業との戦略的パートナーシップ締結に加え、日本のお客様におけるAI導入と活用の推進、業務効率化と創造性の拡大、現場のニーズに応えるローコード・ノーコード開発の支援など、多様な取り組みを通じてデジタルトランスフォーメーションの加速を支援してまいりました。
生成AIの登場から2年目となった今年は、グローバルに驚異的な速度で導入が進み、日本でも多くの企業から高い関心が寄せられました。特に、経営層やシニアリーダーが積極的な企業は、生成AI活用でも一歩抜きんでています。来年は、さらにこの動きが進んでいくことでしょう。
4月にはデータセンター、人材育成、セキュリティ、研究開発の4領域への投資を発表し、11月には「マイクロソフト リサーチ アジア - 東京」を新設しました。マイクロソフトは多面的な投資を通じ、長期的な目線で日本経済の活性化に貢献してまいります。
日本マイクロソフト
代表取締役社長
津坂 美樹氏
2023年2月、日本マイクロソフトの代表取締役社長に就任。日本におけるマイクロソフトの製品、ソリューション、サービス、カスタマーサポートを統括し、お客様やビジネスパートナー様との連携をリードします。日本マイクロソフト入社前は、ボストン コンサルティング グループ(BCG)のシニアパートナー &マネージングダイレクターとして、国内外の幅広い業界のクライアント企業に対して、成長戦略策定や実行支援、収益向上、組織再編やデジタルトランスフォーメーションに関するコンサルティング業務に従事。
2025年の展望
2025年はマイクロソフト創立50周年、生成AI登場から3年目という大きな節目の年です。Copilotは弊社のあらゆる製品に組み込まれ、どこからでも生成AIの機能にアクセスできる「AIのユーザーインターフェース」になりました。そして、あたかも自分の代理人のように自律的に仕事をこなし、私たちを常に支えるエージェントとして進化を続けています。
世界的に多くの企業が生成AIを導入し、効率化で生まれた時間や労働力を新たなイノベーションに再投資しています。高齢化や労働人口減少という課題に直面する日本において、生成AIの活用は、単なるビジネスの効率化や生活の利便性向上以上の影響をもたらすと大きな期待を寄せています。
2025年は、AIを活用して業務や組織構造を最適化するフェーズから、競争力や企業価値を高める新たなフェーズへと移行します。マイクロソフトは、これからも日本の皆様にとって使いやすく、安全なプロダクトやソリューションを提供してまいります。