
本連載では、ITプロジェクトにおける様々な勘所を、実際の判例を題材として解説しています。今回取り上げるテーマは、「社員が会社の情報を持ち出した、でも賠償額は22万円だけ……企業と従業員が今一度、考えてみるべきこと」です。あるIT企業を退職した社員が、会社の営業秘密を外部に持ち出しました。企業側は60万円の賠償を求めて訴訟を起こしましたが、裁判所が元社員に命じた額はたった22万円……。これには皆さん様々な見方があるかもしれませんが、今回はこの判例をもとに、企業側はどう身構えておけばよかったのか。そして、組織で働くすべての方に今一度、考えてみていただきたいことを述べます。
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細川義洋(ホソカワヨシヒロ)
ITプロセスコンサルタント東京地方裁判所 民事調停委員 IT専門委員1964年神奈川県横浜市生まれ。立教大学経済学部経済学科卒。大学を卒業後、日本電気ソフトウェア㈱ (現 NECソリューションイノベータ㈱)にて金融業向け情報システム及びネットワークシステムの開発・運用に従事した後、2005年より20...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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