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AI活用の真髄──効果的なプロセスデザインとビジネス変革

なぜAI活用は「続かない」のか? “あと一歩”の企業こそ、パワーユーザーを置くべき理由

“逆戻り”を防ぎ、成果を出し続けるための組織的「仕掛け」とは

 AIで最も難しいのは、導入ではなく「継続的な活用」です。連載『AI活用の真髄──効果的なプロセスデザインとビジネス変革』では、業務コンサルタントの視点でAI導入を支援している小坂駿人氏(パーソルビジネスプロセスデザイン)が、AIを「真のビジネス変革」につなげるためのポイントを5回にわたって解説。最終回となる本稿では、継続的なAI活用に向けた“体制づくり”のコツを紹介した上で、進化を続ける「AIとの向き合い方」を考察します。

AI活用の「逆戻り」を防ぐための仕掛けとは

 「研修直後はAI利用率が上がり事例も増えたのに、時間が経つと元に戻ってしまった」──こうした悩みを抱える企業は少なくありません。AIの導入自体を目的にしていると、一時的な取り組みで終わりがちです。そのため、「DCoE(Digital Center of Excellence)」など、AI活用を牽引する部門は、継続を促す「仕掛け」をつくる必要があります。その際、組織と個人の両面からアプローチすることを検討することが欠かせません

 まず「組織」へのアプローチとして重要なことは、AIの活用状況を定期的に可視化することです。最低限、確認すべき指標は「AI利用率」。既に計測している企業も多いでしょうが、「部門別」といったセグメントで算出できているケースは少ないはずです。

 “組織全体”の利用率だけでは具体的な状況は見えません。業務の似通っているセグメントごとに利用率を分析することで初めて、AIがどの業務にどう使われているのかを把握できるのです。たとえば、全体利用率が60%のときにIT・マーケティング部門は80%、営業部門は40%と差を確認できるならば、「次は営業部門での業務適用にフォーカスする」といった打ち手を検討できるようになるでしょう。

 また、AI活用の効果を数値で示すことも欠かせません。たとえば、ある業務プロセスにかかる時間がAI導入前後で2割削減されたと示せれば、費用対効果を提示でき、追加投資にもつなげやすくなります。そのためには導入段階で「効果のものさし」を設定し、定量的かつ測定可能な目標を明確にしておくことが重要です。

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AIスキルを人事評価に? パーソルビジネスプロセスデザインは「3つの基準」を導入

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小坂 駿人(コサカ ハヤト)

パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社
ビジネストランスフォーメーション事業本部
データコンサルティンググループ 兼 ゼロ化コンサルティンググループ マネジャー2021年、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社に入社。前職ではHR業界における事業戦略/新規事業開発部門に所属。2022年には、...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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https://enterprisezine.jp/article/detail/22975 2025/11/12 08:00

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