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Pure Storageが社名から「ストレージ」を消した日──Everpureへの改名が映すAI時代のデータインフラ戦略

ピュア・ストレージ・ジャパン代表執行役員社長 五十嵐光喜氏インタビュー

「ストレージ管理」から「データ管理」への三段階の進化

ピュアがめざす方向性 [画像クリックで拡大]

 こうした課題に対して、同社はどのような戦略で応えようとしているのか。五十嵐氏が説明するのは、3段階のアプローチだ。

 第1段階は「ストレージ管理」。高性能・高信頼性・低消費電力のストレージ基盤を提供するという、同社の従来の強みだ。「絶対に落ちない」信頼性とDirectFlashによる電力効率は、データセンターでGPUの電力需要が急増するAI時代にあって、むしろ重要度が増している。

 第2段階は「データセット管理」。個々にサイロ化されたストレージを、複数デバイス・複数拠点にまたがるプラットフォームとして一元管理する。同社のPure Fusionが担うインテリジェントなコントロールプレーンがこれを実現する。

 そして、今後の注力領域となるのが第3段階の「データ管理」だ。

 「データを保管する段階でコンテキストもあわせて付与する。タグ付け、オントロジー、セマンティクスをより詳細に付加し、単なるバイナリーデータではなく、意味のある情報として格納する。いつでもAIに利用できる状態にしておく。これが当社が目指すデータ管理の方向性です」と五十嵐氏は語る。

 ストレージベンダーが「箱売り」からサブスクリプション型へ転換してきた流れは、ここ数年の業界トレンドとして定着した。同社が今回打ち出しているのは、その延長線上にある、さらに大きな事業ドメインの拡張だ。ストレージという「器」の管理から、その中身である「データ」の意味づけと管理にまで踏み込む。

 ここで気になるのは、OracleやSnowflakeなどデータ管理領域の既存プレイヤーとの競合関係だ。この点について五十嵐氏は明確に線を引く。「当社は分析エンジンは持っていない。あくまでもデータをAIレディな状態にするための基盤を提供するという立ち位置です」。データの「意味づけ」はするが「分析」はしない。この棲み分けが成り立つかどうかが、戦略の成否を左右する一つの論点になるだろう。

次のページ
なぜ「Pure Storage」を捨てるのか

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この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

ライター兼エディター。翔泳社EnterpriseZineには業務委託として関わる。翔泳社在籍時には各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在はフリーランスとして、エンタープライズIT、行政情報IT関連、企業のWeb記事作成、企業出版支援などを行う。Mail : k...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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