仮想化専用のストレージを提供するティントリは、2008年に創業、最初の製品は2011年から提供を開始した。同社は100%の顧客満足度を獲得することを目指していると言うのは、CEOのケン・クライン氏だ。現在までに顧客は500社おり、もちろん彼らからこれまでに製品を返品されるようなことは一切ない。
仮想化が普及すればティントリのストレージが売れる

「日本クオリティに近いものを提供しようとしています。ビジネスは対前年比では2.41倍成長しており、顧客のリピート率についても18ヶ月以内に2.7倍の追加投資してくれる状況にあります」(クライン氏)
ティントリには、ワールドワイドですでに150のパートナー企業がある。ティントリ自身もこの6ヶ月で従業員が2倍へと急激に成長している。「資本金も135億円ほどで、キャッシュも潤沢にあります。来年にはIPOも視野に入っています」とビジネスの好調さをクライン氏はアピールする。
ティントリのストレージ製品は、すべての業種、業態で採用されている。業種による向き不向きはない。ようは仮想化サーバーを数多く利用する企業すべてが顧客ターゲットだ。仮想化が普及すれば、それに合わせてティントリのビジネスも拡大する。
ティントリ製品の利用用途としては30%がVDI(Virtual Desktop Infrastructure)だ。VDIはストレージの高いパフォーマンスが重要であり、数多くのVDI環境を実現するのに十分な性能を確保できる。日本でもユニアデックスやみずほ証券が、VDI環境でティントリ製品を利用している。
もっとも利用用途として多いのは通常のサーバー仮想化のためのストレージで40%を占める。仮想サーバーの上で動かすアプリケーションはExchangeやOracleなどさまざまなものがあり、三菱やトヨタなどではワールドワイドの利用実績があるとのこと。
そして残り30%の用途がプライベートクラウドだ。プライベートクラウドにおいては性能、自動化、迅速な適応、拡張性、経済性という5つの要素が重要であり、これらが揃っていることがプライベートクラウド領域でのビジネス拡大を左右するとクライン氏は言う。プライベートクラウドの用途では川崎モータースなどが国内で利用している。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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