セキュリティへの対策が重要視される中、ヒューレットパッカードエンタープライズ(HPE)が独自に開発・設計した管理チップ、第五世代iLO Management Engine(iLO5)のシリコンに指紋のようなデジタル証明を物理的に埋め込むことで、"Silicon root of trust(シリコンレベルの信頼性)”を提供するという。日本ヒューレット・パッカードは、この管理チップを装備したサーバーを「世界標準の安心サーバー」と呼んでいる。
新製品の概要は次のとおり。
・「HPE ProLiant ML110 Gen10」:中堅・中小企業、拠点向けタワーサーバー
高性能かつコストパフォーマンスに優れた1ソケットタワーサーバーで、ラックマウントにも対応。独自の管理チップ iLO Management Engine(iLO5)の提供する“シリコンレベルの信頼性”を基盤に、HPE独自の電子認証によるファームウェアの更新や不正書き換えの早期認識と回復機能を備えている。
「ML110 Gen10」は、インテル Xeonプロセッサー・スケーラブル・ファミリーを1基搭載し、最大8台の3.5インチドライブまたは最大16台の2.5インチドライブを搭載可能なほか、5つのPCI Express Gen3のPCIスロットなど、ビジネスワークロードに期待される拡張性を備えている。さらに、静音性(24-25dBA)に優れ、病院、図書館、オフィス環境に適している。
・「HPE ProLiant ML350 Gen10」:拠点向け高性能タワーサーバー
「HPE ProLiant」のタワーサーバーの中で最も高いパフォーマンスを発揮。ラックマウントにも対応している。管理チップ iLO Management Engine(iLO5)を基盤に、HPE独自の電子認証によるファームウェアの更新や不正書き換えの早期認識と回復機能を備えたほか、業界最高レベルのセキュリティ基準に対応。
「ML350 Gen10」はインテル Xeon プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを最大2基搭載し、最大24台の2.5インチドライブ、または最大12台の3.5インチドライブを内蔵可能なほか、8つものPCI Express Gen3スロットなど、拠点用サーバーとして十分な拡張性を備える。静音性(28-32dBA)に優れているため、病院、図書館、オフィス環境にも適している。
・「HPE ProLiant DL580 Gen10」:ビジネスクリティカル用途向けサーバー
高速データ解析、インメモリデータベースの環境に最適な4Uサイズのラックマウントサーバー。最大4基のインテル Xeonプロセッサー・スケーラブル・ファミリーと、最大48のメモリスロットを4Uの筐体に集約し、最大112コア、6TBメモリという圧倒的な拡張性を提供。
最大48台の2.5インチドライブ、最大368TB(SSD×48)もの大容量ストレージが搭載可能。また、可用性にも優れ、ビジネスクリティカルなワークロードにも適している。さらに、ダブルワイドのGPUも4基搭載可能で、ディープラーニングの用途にも適している。独自の管理チップ iLO Management Engine(iLO5)を基盤に、電子認証によるファームウェア更新、不正書き換えの早期認識と優れたセキュリティ機能を実現。
・「HPE Apollo 2000 Gen10 System」:HPC向け高集約システム
電源とファンを共有する効率的な2Uのラック型シャーシに、4台の高密度2Pサーバー「HPE ProLiant XL170r Gen10」もしくは2台のデュアルGPU搭載サーバー「HPE ProLiant XL190r Gen10」を搭載する高集約システム。いずれもインテル Xeonプロセッサー・スケーラブル・ファミリーを採用し、セキュリティを実現するHPE iLO 5といったGen10ならではの特徴を備えるほか、XL190r Gen10ではNVIDIA Tesla V100 16GBをサポートし、最高水準のグラフィック性能を発揮する。
・「HPE Apollo 4500 Gen10 System」:スケールアウト型ストレージサーバー
ビッグデータ、SDS用途に最適化されたスケールアウト型ストレージサーバー。4Uのシャーシにホットプラグ対応3.5インチドライブを最大60台、最大600TBもの大容量ストレージを搭載可能ながら、HPE標準ラック(奥行き 1,075mm)に搭載できるようシャーシのコンパクト化を実現。インテル Xeon プロセッサー・スケーラブル・ファミリーを2基搭載可能な「HPE ProLiant XL450 Gen10」を搭載して使用する。
「XL450 Gen10」には、管理チップとして「HPE Gen10」サーバー共通のiLO Management Engine(iLO 5)を標準搭載。ビッグデータ、オブジェクトストレージ、データ分析、コンテンツ配信、その他のデータ集約型ワークロードに最適。
・「HPE SimpliVity 380 Gen10」:ハイパーコンバージドインフラストラクチャ
クラウドの俊敏性とオンプレミスソリューションのパフォーマンスと保護を同時に求める企業向けのハイパーコンバージドソリューション。小規模な仮想化基盤にも対応可能となる「Extra Small」(有効ストレージ容量3~6TB)と呼ぶエントリーモデルを提供開始。