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「DB2 Star Festival 2009」セミナーレポート 現実的で使いやすいデータベースへの進化―DB2 9.7 新機能の全貌

  2009/07/30 10:15

新しいDB2では、どのような機能が搭載され、どのように進化を遂げたのか。本稿では、「DB2 Star Festival 2009」の中から、野間愛一郎氏の講演「登場 DB2 9.7 ―新機能の全貌」の概要をお伝えする。

システム全体のコストを下げ、さらに使いやすくなったDB2の概要

 テクニカル・トラックの最初セッションでは、「登場 DB2 9.7 ―新機能の全貌」と題し、DB2 V9.7の新機能の概要が紹介された。

 講師を務めた日本アイ・ビー・エム インフォメーション・マネジメント事業部 データ・マネジメント・テクニカル・セールス ITアーキテクトの野間 愛一郎氏は、「DB2はV8以降大きく変化しており、ユーザー環境でかなり使いやすいものになっています」と語る。

日本アイ・ビー・エム
インフォメーション・マネジメント事業部
データ・マネジメント・テクニカル・セールス ITアーキテクト
野間 愛一郎氏
日本アイ・ビー・エム インフォメーション・マネジメント事業部 データ・マネジメント・テクニカル・セールス ITアーキテクト 野間 愛一郎氏

 そして今回新たに提供されたV9.7では、大幅なコスト削減、パフォーマンスの向上、そして他社データベースからのDB2への移行が強化されたとのことだ。

DB2、4つの強化ポイント

 DB2 V9.7では、低コスト、信頼性、使いやすさ、先進性の4つのポイントが強化されている。

1. 低コスト

 低コストはデータベースが利用するリソースを削減することで、ストレージなどへの投資を最小限に抑えられ、さらには性能が大幅に向上したことで大きなCPUパワーが必要なくなることで削減される。

 とくに、効果が高いのがデータベース圧縮機能だ。データの圧縮機能自体はすでにV9の機能として実装されていたが、V9.7ではさらに索引の圧縮もサポートされユニーク索引でも高い圧縮率を実現している。

 これにより、SAPのBWのような多くのインデックスを活用する情報系システムで、圧倒的な効果が発揮される。またこれまでは対象外だった、画像などを格納するラージオブジェクトも圧縮対象になり、ストレージ削減効果は大きく向上された。

図1:低ストレージコストの実現―データ圧縮機能
図1:低ストレージコストの実現―データ圧縮機能

2. 信頼性

 信頼性では、細分化した権限管理が実現した。これによりデータベース管理者とセキュリティー管理者の権利分離が可能となり、内部統制の確保にも十分に対応可能となった。

 さらに、障害発生時の高速な切り替えを実現する、HADR(High Availability Disaster Recovery)機能がスタンドバイサイトの参照で可能になる予定だ。これにより、サーバーリソースの有効活用が期待できる。

3. 使いやすさ

 使いやすさ向上の目玉として、他のデータベースからの移行をサポートする機能が大幅に強化された。Oracleのデータタイプのサポートし、OracleのPL/SQLをそのまま実行できるようにしたことで、手間なく移行が可能となっている。さらに、読み取り一貫性を新たにサポートしたことで、Oracleとこれまで異なっていたロックの取り扱いの違いもなくなった。

図2:Oracle からの移行を容易に
図2:Oracle からの移行を容易に

4. 先進性

 先進性の部分は、もともとDB2の得意だったXMLの取り扱いがさらに強化されている。単にXMLを効率的に格納できるだけでなく、XMLデータのトランザクションパフォーマンスがV9.7では大幅に向上しており、高い性能が要求されるデーアウェアハウスなどでもXML形式のデータが活用できる。

 さらに、ワークロード管理機能についてもチェックしておきたい。例えば、暴走クエリーの閾値による制御機能。あらかじめ設定されたルールや閾値に従って、大規模な検索クエリの実行などを自動的に停止することができる。複数のワークロードが競合するような環境では、優先度を考慮して処理を行うようポリシーも設定可能だ。もちろん、データベース全体の負荷状況をモニタリングするための機能も備えている。

現実的で使いやすい形への進化

 「DB2 V9.7はより現実的で使いやすい形に進化しました。さらに、強力な機能が実装されたので、現実的に他社データベースからの移行を検討していいものに仕上がっています」(野間氏)

 最後に、DB2を活用するための情報交換を行うコミュニティー活動も積極的に行われていることが紹介され、今回DB2に興味をもってくれた方はそちらにもぜひ参加して欲しいとのことだった。

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著者プロフィール

  • 谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

    EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーター かつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジ...

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