2021年まで年間平均成長率29.2%で成長し、835億7,500万円規模に
IDCでは、2021年の国内SDS市場の売上額を835億7,500万円、2016年~2021年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)を29.2%と予測している。セグメント別(ブロック/ファイル/オブジェクト/ハイパーコンバージド)では、コンピュートとストレージの機能を提供するハイパーコンバージドが、引き続き売上額の規模および成長率の両面でSDS市場の成長を牽引する存在となる。
ファイルとオブジェクトはデータ容量の増加や分析などでのデータ活用ニーズに対応するストレージソリューションとして高成長を続け、特に出荷容量でみると高い構成比を占める。
2017年の国内SDS市場の売上額は、323億7,500万円となり、前年比成長率は39.4%となる見込みだ。ハイパーコンバージドは、中小規模環境を含めた国内市場全般において、運用管理の効率化やビジネスニーズへの迅速な対応を実現するソリューションとして普及が進んでおり、急速な成長が続いている。
サプライヤーは提供形態別に最適化した市場展開戦略を構築することが重要
ストレージ機能のみを提供するブロック/ファイル/オブジェクトは、ITサービスプロバイダーや大手企業を中心とした大規模環境において、ストレージを単独で管理するニーズや大容量データを管理するストレージインフラストラクチャとして評価が進んでいる。
IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ シニアマーケットアナリストの宝出幸久氏は「国内Software-Defined Storage市場は多様化が進んでいる。ITサプライヤーにおいては、ブロック、ファイル、オブジェクト、ハイパーコンバージドといったセグメントや、アプライアンス、ソフトウェアとハードウェアの個別デリバリーといった提供形態別に最適化した市場展開戦略を構築することが重要となる」と述べている。
今回の発表は、IDCが発行したレポート「国内Software-Defined Storage市場予測、2018年~2021年」にその詳細が報告されている。