企業の差別化する取り組みとしてIoTシステムの迅速な開発が求められ、省電力で安価なBluetoothの通信活用のニーズは高まっているもののBluetoothの通信距離は短く、1対1でしか通信ができないこと、クラウドサービス利用の際の足掛かりとしてスマートフォン、タブレットしか選択できなかったことなどから、多くの機器と通信するIoTシステムの構築には制約があると認識されていた。
今回販売する「Cassia BLT キット for Azure」は、BLEデバイスのマルチセンサー情報をBluetoothルーター、インターネット経由でMicrosoft Azureに収集・可視化できるIoTシステム構築キットになる。
Cassia Networks社のBluetoothルーターは、見通しの良いところで最大300メートル離れたBLEデバイスとの通信が可能で、1台のBluetoothルーターで最大40個のBLEデバイスの同時接続ができることで、これまでスマートフォン、タブレットを経由してクラウドに接続する際の通信距離、接続台数の制約を緩和するという。
さらにCassia Networks社提供のIoTアクセスコントローラを活用することで、複数のBluetoothルーターと接続されたBLEデバイスを一元管理できる。
また、このキット専用に開発したMicrosoft AzureのIoT Hubダイレクトメソッドを利用したCassia Router Manager(Windowsアプリケーション)で、BluetoothルーターのIoT Hubとの接続初期設定、BLEデバイスの追加登録、削除、個々のセンサー情報の送信間隔設定などをGUIで設定可能だという。
これらのことから、BLEデバイスのセンサー情報を見える化するIoTシステムの構築を低コスト、低消費電力で実現できるとしている。
「Cassia BLT キット for Azure」の機能・特徴
1. Cassia Networks社 長距離 Bluetoothルーター
- Bluetooth Low Energy(BLE)通信かつ長距離通信が可能な E1000ルーター
- 最大40台のBLEデバイスと同時コネクション可能
- BLE管理ツール「IoTアクセスコントローラ(初期設定構築済)」1年間ライセンス付
2. Texas Instruments社 マルチセンサータグ
- 搭載センサー:温度、湿度、圧力、加速度、ジャイロ、磁力、光
- BLEによるデータ送信と低消費電力プラットフォーム
3. マイクロソフト Azureクラウドサービス
- Bluetooth ルーターとの接続、およびマルチセンサーのデータ収集・可視化まで簡単に実現可能
- 日本リージョンのAzure環境にIoTアクセスコントローラ(クラウドサービス )を構築 Azureの利用料金2万円が含まれ、アカウント作成後、すぐに使用可能
4. 専用アプリケーションで簡単設定(クラウド接続、センサーの登録/削除、送信間隔)
- BLTキット専用Windowsアプリケーション(Cassia Router Manager)のGUI操作だけで、ルーターからIoT Hubへの接続、センサーの追加登録/削除、取得データのAzureへの送信間隔を簡単に設定可能
5. 構築手順書
- マルチセンサータグのデータ取得から、Bluetoothルーターを経由して、Azureでセンサー情報可視化まで、初めてでも簡単に構築可能な手順書付き