米ServiceNowと米Zoom Video Communicationsは、より優れたリモートワーク体験を実現すべく、両社のテクノロジーソリューションを活用していくと発表した。
Zoom Video Communicationsでは、新型コロナウイルス感染症の影響によって、同社が提供するオンライン会議ツール「Zoom」の利用者数が急増した。このことを受けて、カスタマーサービス業務を強化し、グローバル規模でコミュニケーション機能を提供するために、ServiceNowのCSMを採用している。プロアクティブなケース管理とパーソナライズしたセルフサービスオプションによって、顧客リクエストの管理を行っている。
また、同社はAIOps機能を含むNow Platformを導入することで、新たなHaaS(Hardware as a Service)ビジネスモデルを展開。今後はServiceNowのCSM導入を拡大し、HaaSカスタマーサポートの提供も予定する。
ServiceNowは、2018年から「Zoom」を導入しており、世界中の1万1000名以上の従業員が「Zoom Enterprise」を利用してビデオ会議を行っている。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行以来、同社の従業員は原則在宅勤務を行っており、生産性を維持すべく「Zoom」を活用してきた。
同社は今後、従来のハードウェアによる電話システムを「Zoom Phone」に置き換え、シームレスなユニファイドコミュニケーションを従業員に提供していく。
さらに、両社は数多くの技術連携を行っている。「ServiceNow」の設定を変更すると従業員に広範なボット提供できるほか、「ServiceNow」のvirtual agentを使用すると、もっとも頻繁に質問される問い合わせを簡単かつ迅速に解決できるようになる。また、Zoom Meeting Anomalyの検出によって、遅延やジッター、平均パケットの損失を識別。その後、それらの情報をもとに「ServiceNow」がユーザーに代わって自動的にインシデントを作成できる。
「ServiceNow」のAIOpsを利用することで、「Zoom」は「thumbs-up」または「thumbs-down」アイコンで会議を評価するオプションを提供する。具体的には、「Zoom」で「thumbs-down」がクリックされると、そのユーザーのIT部門に問題が通知され、「ServiceNow」のvirtual agentがその従業員に連絡して問題に対処・解決できる。