19日、日立製作所と日立ビークルエナジーの2社は、世界最高出力となる4500W/kgの車載用リチウムイオン電池を開発したと発表した。自社で量産している同種製品に比べ、1.7倍の出力密度という。2009年秋からサンプル出荷を開始する。
今回発表された第4世代となるリチウムイオン電池は、電池の内部抵抗を低減するために、電極にマンガン系の新規の正極材料を採用するなど、性能の向上を可能とした。現在、量産・出荷されているリチウムイオン電池は、日立の第2世代リチウムイオン電池のみで、その出力は2600W/kg。リチウムイオン電池は、同一のエネルギー密度のニッケル水素電池に比べて、体積と重量が2分の1、同一の鉛電池では3分の1と、小型・軽量が特徴の二次電池。ハイブリッド自動車や電気自動車への適用が注目されている。
なお、日立は、5月20日から5月22日までパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2009」において、世界最高出力のリチウムイオン電池を展示する予定。