SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

ソフトウェア依存関係が複雑化、2024年はサプライチェーンの脆弱性増大が深刻に──yamory調べ

 アシュアードが運営する、脆弱性管理クラウド「yamory(ヤモリー)」は、独自の脆弱性情報データベースをもとに、2024年の脆弱性セキュリティレポートを公開した。

レポート概要
  • 対象期間:2017年1月1日~2024年11月30日
  • National Vulnerability Database(NVD)
  • yamory 脆弱性データベース
  • yamory の脆弱性スキャンによって検知された脆弱性の統計情報

脆弱性件数は年々増加、全体の48%が深刻度の高いCriticalとHighの脆弱性

 米国国立標準技術研究所(NIST)が運営する脆弱性データベース(NVD)で公開されている脆弱性数(CVSS v3)は年々増加傾向にあり、2024年は11月末時点で昨年比17%増の3万3845件が公開されているという。また、全体の48%が深刻度の高い「High」「Critical」の脆弱性であり、High以上に絞って対応した場合でも1万6345件の脆弱性に対応しなければならず、膨大な工数がかかるとしている。

 yamoryでは、独自で構築した脆弱性のデータベースを使い、危険度のレベルを算出し、対応の優先度を自動で判断するオートトリアージ機能を提供。オートトリアージ機能により即日対応が必要とされる「Immediate」に分類された脆弱性は、NVDで公開されている「High」「Critical」の脆弱性1万6345件から、84.4%減の2,554件に絞られたという。そのうちCISA KEVカタログに掲載され、既に悪用が観測されている脆弱性は4.5%(115件)だったとしている。

 CISA KEVに掲載されている脆弱性への対応は重要だが、日本で悪用されている脆弱性が掲載されていないなど、すべての悪用されている脆弱性が掲載されているわけではないため、CISA KEVへの対応のみでは不十分だと同社は述べる。

 すべての脆弱性に対応することは不可能であり、CISA KEVやPoCなどの脅威情報を組み合わせることで実際にリスクの高い脆弱性に絞り込み、優先順位をつけて脆弱性対応を行う必要があるという。

[画像クリックで拡大]
[画像クリックで拡大]

ソフトウェア依存関係が複雑化、ソフトウェアサプライチェーンのリスクが増大

 1つソフトウェアを導入すると、そのソフトウェアが依存する他のソフトウェアも一緒に導入されるため、OSS利用が一般化している昨今はソフトウェアの依存関係が複雑化しているとのことだ。yamoryで2024年に検知されたImmediateの脆弱性(2,318件)のうち、84%が間接的に導入されたソフトウェアの脆弱性であり、間接依存を含めた正確なソフトウェア管理ができていないと、脆弱性の脅威にさらされることになるとしている。

 また、依存関係の中には、これまでのような脆弱性だけでなく様々なリスクが存在しているという。たとえば、悪意のあるコード挿入 (XZ Utils CVE-2024-3094)、Dependency Confusion (依存関係かく乱)、悪意のあるパッケージ (タイポスクワッティングなど)など。これらのリスクはCVE IDが採番されている脆弱性だけでなく、CVE IDのないものも多く存在しているという。CVE IDのない脆弱性・リスクは昨年から約2倍に増加しており、その内約9割は悪意のあるパッケージだったとしている。CVE IDのない脆弱性・リスクの増加など、ソフトウェアサプライチェーンのリスクは高まっており、ソフトウェアサプライチェーンを含めたセキュリティ対策やSBOM対応が急務になっていると同社は述べている。

【関連記事】
NRIセキュア「脅威モデリングサービス」提供 システム開発・運用時の脅威を設計段階から分析・対策へ
富士通、脆弱性への攻撃や新たな脅威を事前対策 マルチAIエージェントセキュリティ技術を開発
徳丸浩氏が2024年のサイバーセキュリティを振り返り 生成AIで2025年のサイバー攻撃は変わるか?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/21059 2024/12/16 18:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング