アトラシアンは4月10日、同社の企業向けAIソリューション「Rovo」の最新アップデートを発表した。また、今後はRovoを主要クラウド製品のすべての有償プランに組み込み、標準提供する計画であることも明らかにした。

Rovoの主要なアップデートは以下のとおり。
Rovoサーチ
Rovoサーチはこれまで以上に接続性を高め、新しいデータをすぐにインデックス化できるようになったという。
- コネクタの拡張:アトラシアン製品だけでなくサードパーティ(Gmail、OneDrive、Notion など)の50以上のコネクタにより、アプリケーション固有の知識のサイロ化やコンテキストの切り替えをなくすことができるとしている。 独自のカスタムコネクタを作成する機能も提供予定だという
- 関連性を活用:アトラシアンやサードパーティのリンクから関連性の高い情報を取得し、パーソナライズされたナレッジカードから回答を得られるとしている。ユーザーは、Rovoサーチを使用することで、主要なオープンソースのエンタープライズ検索エンジンより60%も高い成功率を確認しているとのことだ
- ユーザーの許可を重視したAIの革新:検索機能は、同社のプラットフォーム上に構築されており、共有するコンテンツの許可を常に必要としているという
Rovoチャット
Rovoチャットは、AIが仕事仲間となりチームの幸福度を高め、会議の回数を減らし、より賢明な判断を導くとしている。文脈に応じたフレームワークを提供することで常に情報を把握し、学習する文化に積極的に関与できるようになるという。
- データの保護:エンタープライズグレードの安全性を担保しており、企業独自のナレッジを安心して活用できるとしている
- Deep Researchを追加予定:RovoチャットにDeep Researchが追加される予定。組織のチームワークグラフのデータ全体から洞察を統合し、ユーザー専用にカスタマイズするとのことだ
- 拡張機能:ブラウザ拡張機能としてチャットを利用でき、アトラシアンのアプリケーションとの統合も可能。また、Confluence経由でモバイルでも利用できるという。開発者は、GitHub CopilotとGemini Assist拡張機能を使用して、IDE内で直接Rovoとチャットすることで、作業の流れを維持できるとしている
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